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俺らは出来上がったご飯をお嬢様の元に運んだ
照史曰く、いつもお嬢様が飲んでいた薬は血液の成分が入ったら物だったらしい
現代の吸血鬼は、直接血を吸わなくともこの薬で済ませるとのこと
お嬢様は、生まれつき吸血鬼としての存在が多少あったからだと言う
いつも通り薬も渡しておき、また、食べたら少しだけ外に出て体を動かしてみてなどなるべく淳太に目を向けないよう説得をした
ここでバレたらお嬢様がどうなるか分からん…
こうするしか無いねん…
……
橙「…ここやな」
俺らの目の前には、奥様と旦那様のいる部屋の扉が
緑「行くで…」
執事はノックをせずに部屋に入る
俺もその通り、ノックをせずに扉を開けた
緑「失礼します」
母「あら、神山。それに桐山まで。どうしたのかしら？」
緑「…奥様にお願いがございます」
母「給料について？それならいくらでも上げてあげるわ」
緑「いいえ。お金なんていりません
…どうか中間を…いや淳太を…生き返らせることは出来ないでしょうか」
しーんと静まった空気を破ったのは、旦那様だった
父「…神山、人間が生き返ることは出来ない。ただ、我々吸血鬼族が認めた人間なのであれば、確かに生き返らせることはできる。吸血鬼としてだが」
照史が言ってたことはこれだ…
橙「俺は人間として死に、そして吸血鬼として生まれ変わりました。俺みたいに…淳太くんを生き返らせればきっとお嬢様も…」
これなら…お嬢様も…淳太も…これから長い間悲しまず共に暮らせる…
と思ってたが
母「…何言ってるの？人間を？わざわざ生き返らせる？私たちが？冗談じゃないわあんな餌どもを」
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作者名：火華 | 作成日時：2023年10月14日 0時
