18 Birthday 【黄】 (ページ29)

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【Tomohiro.K side〜】

俺が見ているのは現実なのか夢なのか、ほんまにわからん

だって…

「はぁっ…っぁぁぁっ…！！！！」

叫び悶えるお嬢様の瞳は赤く

爪は長く、鋭く

母「ああ、電気が落ちてしまったわね。さすがAの力」

部屋の明かりが急に落ちたと思いきやお嬢様の力…？

そう思いながら顔をまたお嬢様へ向けると

口元には…月明かりに照らされ輝く…

鋭い牙…

それはまるで…いや、本物の…

緑「…吸血…鬼…」

『…大丈夫です…お嬢様…』

緑「おい…おい淳太っ…！！！何してんねんっ…！！！」

暴れもがくお嬢様のことをずっと抱きしめ、頭をそっと撫でてる淳太

俺は淳太が危ないと思い一歩踏み出そうとしたが

父「何をしている神山。Aの誕生の瞬間をじっくり見ようじゃないか」

緑「なに…言うてるんですか…？」

母「だから…誕生日なのよ？今日は…Aの…

吸血鬼としての完全体となる日…誕生日じゃない」

わからん…なに言うてるのか全くわからん…！！！！

緑「淳太っ…！！！早よ逃げろ！！！！」

『…お嬢様…俺が側にいますから…』

緑「っ…淳太っ…！！！」

母「…はぁ、神山、あなたうるさいわよ？」

緑「し…しかしっ…」

父「中間はこの日のために執事として働いてきたのだから」

この日の…ために…？