森のドラゴンは愛を求め【黄】 (ページ33)

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【you side〜】

家族がおらず、共に過ごす人との愛が欲しい私

どんな姿であろうとも、見た目からではなく、心からの愛が欲しいジュンタさん

そして、自分の事を少しでも見て欲しい、話を聞いて欲しいという寂しさから愛して欲しいというダイキ様

“愛”と言っても人それぞれ求める愛は違う

だからと言って、小さくたって、大きくたって、私たちは愛を求める

友達にも家族にも彼氏彼女にも

どんな人であろうとも

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あの後、ダイキ様が城に戻ろうと仰った

あたふたしていた私に、ジュンタさんはそっと手を差し出し、私はその手を重ねた

城の中では、”今まで姿を現さなかった”ジュンタさんが表に出て来たとして大騒ぎに

『ジュンタ様っ…！今までどうなさって…』

黄「あぁ、ずっと体調崩してもうてな

皆んなにも心配かけたくなかったんよ」

『そういう事でしたか…お元気な姿が拝見でき嬉しいです！』

メイドさん達の波を潜り、着いたのは王室

赤「…俺がやった事、言わんの…？」

黄「言うわけないやろ？ダイキは国王様なんやから」

赤「でも…ほんまはジュンタが…」

黄「………お前の取り柄は笑顔やん…ほら、笑い？」

赤「えっ…？」

黄「俺の弟はいつでも笑顔、ニコニコ天使ちゃんやん」

赤「…せやな、俺、ニコニコ天使ちゃんやねん！」

自分の我儘で起こしてしまった全ての原因を自分の心に押し付けていたためか、メイドさん達の声を聞き、暗い顔を浮かべてたダイキ様

けど、気づけば片方にえくぼを作る可愛らしい笑顔に戻っていた

橙「……」

黄「…アキト？」

橙「…ドラゴンの正体がジュンタ君やって知らんくて…

…刺して…もうたから……」

黄「ほんまお前ら……

アキト、お前は俺を倒したんやで？立派な騎士団長やんか！」

橙「立派な…」

黄「せやで、立派な騎士団長キリヤマアキトや！！」

橙「……ジュンタ君っっっ！！！！」

黄「ちょっ…抱きつくなやっ…！？」

幸せそうな姿が見れた私も幸せ者なのかもしれない…

黄「A、ちょっとこっち来て？」