森のドラゴンは愛を求め【黄】 (ページ30)

今日:9 hit、昨日:11 hit、合計:10,481 hit

Page30 ページ30

【you side〜】

そこにいるのは…

ボロボロになったシャツとズボンを履いてて

栗色のサラサラとした髪にぷっくりとした唇

パッチリとした二重の瞳

「ジュンタさんっ……」

黄「ごめんな、心配かけてもうて」

「私っ…怖かったんですからっ……」

そう言うと、強く私の事を抱きしめてくれて

しかも、ドラゴンの時とは違う温もりが心の中まで染み渡る

黄「A、後ろ見てみ？」

言われた通り後ろを向くと、そこには

桃「俺の高身長が戻ってる！！」

青「相変わらず小さいな、トモヒロは」

緑「それは2人が俺と並んどるからやろ！？」

あの動物だった3匹…いや、3人も人間に戻ってて

そして…

橙「……ジュンタくん…？ちょっ、どこにおったん！？」

キリヤマ様の中から消えていたジュンタさんの存在が全て戻り、今は

黄「ちょっ…！抱きついてくんなやっ…！」

橙「だってずっっと姿見せてくれへんかったやんっ！！

俺ら小さい頃からの仲やろ？」

黄「ごめんなアキト」

橙「んふ…ジュンタくんやから許す」

キリヤマ様が記憶を取り戻したということは、私も…

…記憶を遡ってみると、確かに自分の中に、王族にジュンタという存在がいることを思い出した

前国王様のパレードに行くと、隣には小さい子供2人がいて

その2人こそがジュンタさんとダイキ様…

ああ、記憶が戻ってる

「…よかった………」

桃「心の声、漏れとるで？」

「ふふ…いいの、本当に安心したから…」

…ただ1人だけ

この状況に反する心を持つ者が

赤「っ…また俺のお願いが…叶わんかった…」