森のドラゴンは愛を求め【黄】 (ページ14)

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【you side〜】

『Aちゃん！！！』

森の奥から聞こえてくる女性の声

徐々に近づいてくる黒い影が状態を表す

『Aちゃんこんな森に入って…ってそこから早く逃げなさいっ…！！』

声の主は、私によくご飯を持ってきてくれるご近所のおばさんだった

「おばさん何を…」

『まさか本当にドラゴンがいるなんて…この森に入ったらドラゴンに食べられるなんて噂聞いているだろ！？』

「いや、これは…」

するとおばさんは恐る恐る近づいてきて、私の腕を引く

『この忌まわしいドラゴンめ…Aちゃん、逃げるよ！！』

「ちょっ…！」

腕は強く引かれ、私の体は勝手にジュンタさんの元から離れていく

『いいかい、今から城に向かって国王様にあのドラゴンの討伐を依頼するのよ』

「と、討伐…？」

『当たり前じゃない！！まさか噂通りにドラゴンがいるなんて…早くあんなの消えればいいのよ！！』

「そ…そんなこと…」

『Aちゃんが森の中に入っていくのが見えてね。私が来なかったらあのドラゴンに食べられるところだったんだよ？』

「いや、だから…」

『いいから、私が全部国王様に言うから』

私はおばさんに、あのドラゴンは、ジュンタさんはそんな方じゃないって言いたいのに

おばさんの圧のせいか言い出せない

気づけば森を出ておばさんの家の前に

『早く乗って！！』

用意されたおばさんの馬車に乗り込み、私たちは城へ向かった

…ジュンタさん…ごめんなさいっっ…