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大「A、飯行く?」
「すみません。後にします」
大「何やってんの」
「もう何やってるかもわからないです」
苦笑して、またパソコンに向かう
此処は芸人の楽屋やけど
Aは最近こっちで作業していて。
ほっといたらいつまでも帰らんし飯も食わんから
此処やったら、俺らで管理できるやろ
って大林さんが。
濱「コンビニ行くけど買って来よか?」
「後で食べるんで大丈夫です」
田「あかん。どうせタイミング無くすやろ。
俺と一緒でええな」
「えー、田崎さんと同じは重いな…」
こうやってフォローしていくしか無いんかな
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翌週からスタッフさんが一掃された
鬼山さんも、音照のよく知ってる人らも
京橋花月のヘルプに行き
A以外は初めて見る顔になって
濱「ごめん、次ネタ変えたいんやけど」
「コントですか?」
濱「音響と照明も…いける?」
「大丈夫です!キッカケだけ確認させて下さい」
瀬「Aさっき暗転ちょっと遅かったけど
フリ違ったっけ?」
「すみません!私が照明さんと連携不足でした」
俺と確認中に瀬戸さんにも捕まっている
他のスタッフさんと喋ったことないから
みんなAに言うしかないねんな
ごめんやけど
濱「いける?山ちゃんに言うて戻そか?」
「大丈夫です!」
次の公演はスマイルさんのオープニングも
俺らのコントも…問題なく進行された
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ラジオ終わりに劇場に立ち寄ると
奥の会議室から灯りが漏れていて
「あれ、どうされたんですか?」
濱「忘れもん取りに来てん。まだ帰らんの?」
「もうちょい作業して帰ります」
特に何を話すでもなく
向かいで携帯を触りながらAを待つ
と、外からガヤガヤと聞こえる会話
ー やっぱちょっと頼んないすよね
ー 一応舞監やしな
ー 鬼山さんの代わりは無理ありますって。
演者にも舐められてるし
誰のことか嫌でも分かった
それは俺だけやなくて
一瞬で部屋にピンとした空気が張り詰める
ー 女やから言いやすいんやろ
ー でも断るとこ断ってくれないと
結局苦労するの僕らじゃないですか
ー 1ヶ月の辛抱か……長いなあ
ー それまでにあの子が辞めてまうかもですね、笑
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濱「…エレベーター上がったわ
ええで、我慢せんで」
「っ…、」
途中からAの肩が震えていて
泣いてるって分かった
頭を撫でると糸が切れたように泣き出す
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もなか(プロフ) - きゃばりあさん» とっても嬉しいコメントをありがとうございます!続編でも相変わらずのんびりした関係性の2人かもしれませんが…引き続きお付き合い頂けると嬉しいです。 (2021年4月6日 1時) (レス) id: 3a12feba59 (このIDを非表示/違反報告)
きゃばりあ - 初めまして!50話更新おめでとうございます!もなかさんの作品が更新されると、楽しみでわくわくしながら拝読しております。ひとつに絞れないくらいどのお話も好きで、今後の展開も気になります^_^また第2弾も楽しみにしています。応援してます! (2021年4月3日 0時) (レス) id: 44c92ed02e (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - めるたむさん» 小ネタへの嬉しいご意見、ありがとうございます!とりあえず今、続編にて再掲載を決めました(笑)これからもたまにUP出来ればと思うので本編共々、よろしくお願いします! (2021年3月31日 2時) (レス) id: 3a12feba59 (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - 湯豆腐さん» 勿体なさすぎるお言葉をありがとうございます。まだまだ知識不足ですが、なるべく皆さんのイメージを壊さないように作っていこうと思うので…相変わらず亀更新なこの小説を、これからもよろしくお願いします! (2021年3月31日 2時) (レス) id: 3a12feba59 (このIDを非表示/違反報告)
めるたむ(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます!小ネタの内容もとても好きだったので落ち着いたら再び掲載してくださると泣いて喜びます!これからも楽しみに待ってます! (2021年3月29日 20時) (レス) id: 41803ac6ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もなか | 作成日時:2021年2月1日 0時