水も滴る私たち（上） ページ4
静かにたゆたう水面は、太陽の光を乱反射してキラキラと輝く。プールサイドは足裏を焼き、バーベキューの端で焦げたピーマンの気分だ。自分がお肉様だなんて烏滸がましい考えはない。なるべく地面に触れる部分を減らすためにひょこひょこと歩く。
プールの淵に腰掛けて脚をつければ、じんわりと染み入る幸福感。
そのまま、ちゃぷちゃぷと遊ばせていると全身浸かりたくなってしまう。
「こら！ そこでなにをしている！」
「！」
心臓が飛び跳ねて、危うくプールに落ちるところだった。
許すまじ、と。声の方を見上げれば、フェンスの上に東堂がいた。
憎らしいくらいに澄んだ青い空を背負った彼女が、逆光で黒く切り取られている。まるで夏に穴を開けたみたいな清涼感に、一瞬だけ目を奪われる。
「東堂か、ビックリさせないでよ」
「こんなところで何してるんだ？」
「涼んでるの」
「涼むって、お前……」
そう言って東堂は目を細めて空を見上げた。
カンカンに照りつける太陽は、足元を冷やす水を差し引いても割に合わない位に暑い。
でも、重要なのは温度ではなく気分なのだ。
フェンスから飛び降りた彼女のスカートは、重力に従ってはためく。中身は見えない、東堂マジック。
「隣、いいか」
「いいけど、然程涼しくもないよ」
「知っている」
そうして彼女は革靴と靴下を脱いで行儀良く並べた。滲み出る育ちの良さが憎い。
東堂の真っ白でスラリとした脚が水に浸かる。何だかその光景が恥ずかしくて直視できないでいた。
「暑いな」
涼しげな声とは裏腹に、彼女もしっとりと汗をかいていた。こめかみを濡らすそれは、東堂が生物なのだということを私に意識させる。
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うぇーい - 東堂マジック 超納得｡シオン様美し過ぎますわー♪ 確かに足、白くて長いですよね。 作者さんの表現がすご過ぎて超ーーーーーーーードキドキしてます。素晴らしい表現のシオン様をもっと見せてください。応援してます！ (2018年11月28日 17時) (
レス) id: f392f14748 (このIDを非表示/違反報告)
ももいろぱんだ(プロフ) - 桜庭ひとみさん» ひとみさん感想と応援ありがとうございます！ いっちば〜ん！ と言って頂けて嬉しいです。ドキドキお届けできるようにがんばります！ (2018年2月8日 22時) (レス) id: c393640eca (このIDを非表示/違反報告)
桜庭ひとみ(プロフ) - 私が今まで読んだ夢小説の中で１番面白くてドキドキしました！更新お待ちしています！頑張ってください！ (2018年2月8日 0時) (レス) id: 951df48c07 (このIDを非表示/違反報告)
ももいろぱんだ(プロフ) - マコトさん» マコトさん:感想ありがとうございます！かっこいいけど可愛いシオンちゃんを目指しているので、ドキドキして頂けてすごく嬉しいです。ゆっくり更新ですが、また覗きに来ていただけると嬉しいです！ (2018年2月2日 20時) (レス) id: c393640eca (このIDを非表示/違反報告)
マコト(プロフ) - 読みながら本当にドキドキしました！ももいろぱんださんのシオン様とても素敵です！ (2018年2月1日 1時) (レス) id: 68b3b2fabf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももいろぱんだ | 作成日時：2017年10月10日 16時
