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メンバーに話した時、
やっぱり俺と同じように怒りを顕にした。
あからさまにそうするメンバーもいれば、
黙り込んで怒りを堪えるメンバーもいた。
ジフニヒョンなんて、
乗り込もうとか言い出すから、
俺が必死で止めた。
Aにはメンバーに言ったことも秘密だし、
公にしたくないと言っているのに、
そんなことをしてしまえば全部パァだ。
そこから、メンバーも、俺も、
Aが外に出る時は、
少し過保護な程に気にするようになった。
特に、今日みたいな他の男の人も多い、
音楽番組の時とかは、
「A、」
「あ、イェダマ！」
囲む男性アイドルたちではなく、
Aにだけ、声をかけた。
視界になんて、入ってないみたいに。
わざと。
「あ、すみません、いらっしゃったんですね。でも、ごめんなさい、うちのA、準備があるので、これで失礼します」
Aを囲んでいた隙間に入り込んで、
Aの手を引く。
こんなにAの傍にいて、
本当は見えないはずがない。
完全に俺の嫌味。
それに気づいてか、どうか、
「あ、いぇ、大丈夫です……」
とだけ言うと、そそくさとその場を離れていった。
「イェダム、ありがとう」
「うん、いーえ。でも、A。なんか、用あるんなら、誰でもいいから連れてってね？」
「うん、ちょっと飲み物買うだけだから大丈夫だと思ったんだけどね、」
「だめだめ。もうちょっと危機感持ってもらわないと、」
「ごめんごめん、」
楽屋までの帰り道、
歩きながら話す。
他から見れば、
過保護、だと思われるだろうか。
だけど、俺はこれでいい。
何かあってから後悔するのは、
もう、嫌だから。
同い年、だけど、
守らないといけない人。
楽屋に着いて、
扉を開ければ、
安心したように笑顔でメンバーと会話するA。
良かった、
今日もあの笑顔が見られて。
ふと思う。
ジェヒョギヒョンに、
「もー！Aどこ行ってたの！」
と責められるAを見て、
俺も自分の準備に入った。
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作者名：もなか | 作成日時：2022年10月4日 12時
