吾輩はヌナでありヒョンである (ページ6)

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○朝のお決まり2 ページ6

もっと甘えて欲しいし、甘やかしたい気持ちでジョシュアは胸がきゅう、となるのを感じながら起きたくないと駄々をこねながら抱きつくAの頭を撫でてやる。
自分と同じ色に染まった髪、触り心地を楽しみたいが時間はそれを許してはくれない。

手っ取り早く起こしてしまう手段なら持っている。
が、これを使うと彼女は瞬時に起きてしまうからあまり使いたくないとジョシュアは思うのだが仕方ない。

なんせ今日は朝食の当番である。
もう準備を始めないと間に合わないのだからジョシュアは強硬手段に出ることにした。

「…A、本当に起きないの？」

「……おき…くないですオッパ」

「こういう時だけオッパって呼ぶのずるいなあ…。まあそっか…なら仕方ないなあ。

…じゃあ、Aの分のご飯はなしかな」

「…はっ！！やだ！！起きる！」

ぐっと顔を近づけ耳元で囁けばその瞬間、飛び退く勢いでAは立ち上がる。面白いくらい真っ赤になった顔で耳を押さえながら自身を見つめる姿にジョシュアは思わず吹き出してしまう。

「じ、ジスはほんとにしかねないからやだ！」

「あはは、顔真っ赤だよ。
それにほんとに起きなかったらまた違う方法考えるよ。でも起きてよかった、おはようA。今日は朝食の当番って忘れてた？」

「(忘れてた…) おは、よう、ジス。すぐ準備する…」

「あ～、A。その格好は起きがけのメンバーには良くないからこれ貸すよ」

そう言うと、頭にハテナのマークを浮かべる彼女にジョシュアは自身の羽織っていたカーディガンを着せてやる。

「あ、ジスの匂いするね、あったかーい！ありがとう！」

「…！どういたしまして。さあ顔洗って準備しよっか」

ふふ、と袖が出ないのを面白がりながりながら丈の合わないジョシュアのカーディガンを嬉しそうに着るAを見て、不覚にも自分の紳士としての部分が揺らいでしまうのを感じたジョシュアだった。

(…部屋でも薄着に程があるってのを今度本当に教えないと…)

5/30加筆
3/1加筆修正