思いのままに (ページ36)

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thirty-six　大橋side ページ36

Aさんに何かあったら知らせるようにって、相沢さんと小山内さんは佐伯さんから言われてたみたいで、電話で状況説明してた

相沢「今から佐伯さんくるみたいなんで、、」

俺たちはもう帰っていいってことになったんやけど、俺と丈くんは帰るに帰れなくて、、

櫻井「大橋はさ、Aのこと好きなんじゃないの？」

大橋「あ、、俺ジュニアの時に担当してもらったことがあって、、その時から一目惚れでした、、

でも俺、Aさんのことなんも知らん。。」

櫻井「Aはもうしっかり者の先輩になってるみたいだね、、でもそんな強い子じゃないから。

両親が亡くなってからはおじいちゃんおばあちゃんの家に住んでたみたいだけど、Aが大学生の時に二人とも亡くなってる。

兄弟姉妹もいないからAは今この世に家族と呼べる人はいないんだよ。

昔も、たまに自分が天涯孤独なんだって思い知らされる時があるって。

だからしつこいくらいそばにいてあげてほしい。

最初は嫌がれるかもしれないけど、それでもそばにいてあげてくれ。俺ができなかったことを、、俺が頼む資格なんてないけど、、

俺は大橋に任せたい。」

大橋「櫻井くん・・・でも今もAさんのそばには大倉くんがいます、、」

櫻井「俺はAを幸せにできるのは大倉じゃないと思う。

大倉は確かにずっとAのそばにいてきたけど、でもそれはあいつが泣いたり悲しんでる時ばっかだった。

大橋はAが嬉しい時楽しい時笑ってる時に一緒にいれる人だと思う。

俺もAが不安な時にそばにいることはできたけど、Aと幸せな時間を一緒にいることはできなかったから、、

Aにはそういう人がそばにいる方がいいと思うんだよ」

大橋「・・・・」

俺にできることはAさんを笑かしたり楽しい気持ちにさせたりすることやもんな。

大橋「俺、、頑張ります！だから、櫻井くんもちゃんとAさんとお別れした方がいいと思います！」

櫻井「俺に、、できるかな・・？」

すると廊下を走る足音が聞こえて

佐伯「篠崎！！あ、櫻井くん、、、そういうことね。やっとちゃんと送り出す時があの子にも来たみたいね」

そう言って佐伯さんは当たり前のように屋上に向かっていった。