願い ページ38
『…ありがとう、お母さん』
小さくなっていく足音を聞きながらそっと呟いた。
あとはもう1度奇跡を信じて願うのみ。
『トーニョ…待っててね。絶対に会ってみせるから!』
話したいことも一緒にしたいことも、まだ沢山あるんだからね!
『ロマーノ…それまでトーニョを支えて…』
ネックレスを握りながら願うこの想いが、どうか届きますように………
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ﾛﾏ「……A…??…」
朝か。……もの音がしないってことは、スペインの野郎まだ寝てやがるな?
まーしょうがねぇか…あいつのことだから、夜中ずっとAを探してただろうからな。
スペインの野郎が後は任せろって言ったんだ。 だからきっといつもみたいにキッチンに行けば…!
ﾛﾏ「A……っ!!」
ス「あ、おはようロマーノ……」
ﾎﾟﾙ「よう寝れたみたいやな…」
勢いよくドアを開けてもそこにいるのは憔悴しきったスペインと涙の跡があるポルトガルだけ…。
ﾛﾏ「…なんでだよちくしょう…っ! 」
ス「…ごめんなぁ…親分に任せときって言うたのにあかんかったわぁ……」
ﾛﾏ「お前に謝られてもAは…っ。…Aが帰ってこねぇんだよ、こんちくしょう…」
俺が泣いても帰ってこない…それも分かってるのに涙が止まらねぇんだよ…!
ﾎﾟﾙ「……ロマーノ、Aが来たときのこと覚えとう?」
確かあいつは…ある朝ポストのところに倒れてて…。
ﾛﾏ「…覚えてるけど…それが何だよ…っ」
ﾎﾟﾙ「突然やったやろ? 現れたのも消えたのも…」
ス「ポルトガル…お前何が言いたいん?」
ﾎﾟﾙ「Aは突然消えて今に至る。…ということはや、いつかまた突然現れるんとちゃう?」
ﾛﾏ・ス「「………っ!!」」
ﾎﾟﾙ「今はただその時を待とうや。…大丈夫やって、お前らがAに会いたい思てるみたいに、Aもまたそう思っとうよ」
ﾛﾏ「……っ!」
"トーニョ…待っててね。絶対に会って見せるから! ロマーノ…それまでトーニョを支えて…"
目が覚める前、Aの声が聞こえたような気がしたのは…気のせいじゃなかったんだな。
…分かったよ。お前の望み通り、俺様が支えてやる……。
ス「ロマーノ?」
ﾛﾏ「…飯作ってやるんだよ。感謝しろよ、コノヤロー」
だから早く帰って来いよな。
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偉大なるベンザ様(プロフ) - 1から一気読みしちゃいましたw、この小説今まで読んだ中で一番好きです！！！！体調に気をつけて更新頑張ってくださいね！ (2022年9月15日 19時) (
レス) @page6 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
さばまる(プロフ) - 少し前に見つけたのですが面白くて読み切っちゃいました💦続き頑張ってください！ (2022年9月9日 12時) (レス) id: 96293b007d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ａｍｉｅ | 作成日時：2022年8月31日 23時
