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信じてるから ページ37

「……他に話しておきたいことはありますか?」

『…しつこいと思いますが、私は夢や幻覚を見てたんじゃないんです!もちろん妄想でもありません。
 脈がなかったのだってきっと、トリップに関係が…。医学的にもありえないと分かってます…。
 精神異常者と思われるかもしれませんが、あれは紛れもない現実だったんです……』

「…分かりました。時間がきたので終わりましょう」

 カウンセリングが終わった。話したかったことは全部話したけど、どうなるかな…。

 見聞きしたこと、飲み食いしたものの味、みんなと話した内容、触れたものの感触…

 全て鮮明で忘れたことなんて何ひとつない。ちゃんと全部覚えてる。

 あれは間違いなくひと時の現実だった…そう訴えた。

「Aちゃん、お疲れ様。…どうだった?」

『わかんない。経験したことの全てを話してきたけど、元から現実味の無い話だから…』

 病室のドアを開けるとお母さんが待っていてくれた。

 お母さんにもカウンセラーさんに話したことと全く同じ話した。

 信じてもらえないと思っていたけど、お母さんは全く否定せずただ黙って聞いてくれている。

「推しと結ばれるなんて幸せじゃない!」

『…もしかして信じてくれてる?』

「娘を信じない親なんていないわ!それに眠っていたときの貴女はいつも笑ってて幸せそうだったわ」

『私脈なかったんだよね? …眠っているのになんでそう…()』

「可笑しいほど不思議でしょ?(笑) それに貴女をスペインに連れ行ったことないのに、こんなスラスラと話すんだもの。…だからきっと貴女も素晴らしい経験したんだろうな〜って…」

 …貴女"も"? まるでお母さんも異次元トリップを経験したみたいな口ぶり…。

『待って、その言い方だと…っ 「失礼します。お母さんにお話が……」……』

「はい、今行きます。…それと…これ返しておくから」

『…トーニョにもらったネックレス…! どうして?』

「…経験者の勘、かな(笑) 検査のこともあったしお父さんは絶対信じてくれないだろうから預かってたの。…ちゃんと身に着けていればきっとまた……」

 お母さんがネックレスを付けながら話してくれる。…なんか…もう…

『…これね、サプライズでプレゼントしてくれたやつなの』

「良い男じゃない! 直接会ってみたかったなぁ〜」

 お母さんは荷物を持ってドアに手をかけ言った。

「A、いってらっしゃい! 幸せになってね…!!」

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設定タグ:ヘタリア , スペイン , 異次元トリップ   
作品ジャンル:恋愛
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偉大なるベンザ様(プロフ) - 1から一気読みしちゃいましたw、この小説今まで読んだ中で一番好きです!!!!体調に気をつけて更新頑張ってくださいね! (2022年9月15日 19時) (レス) @page6 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
さばまる(プロフ) - 少し前に見つけたのですが面白くて読み切っちゃいました💦続き頑張ってください! (2022年9月9日 12時) (レス) id: 96293b007d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Amie | 作成日時:2022年8月31日 23時

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