受け入れ難い現実 ページ35
ス「はぁっはぁ……ほんまどこに居んねん! 全然見つからんやんか!!」
国中探し回ったけどどこにも居らん。
日は上って外は明るくなっとるのに全然見つからへん。
どこか建物の中に居るにしても夜中ずっと開いとる店は探しに入ったし……。
比較的治安はええ方やから誘拐とか考えられへんし…。
ス「1回帰るか…もしかすると帰っとるかもしれんし!」
ポル「…おかえり。Aは見つかっ…てなさそうやな」
ス「落胆した表情見るあたりやっぱ帰って来とらんのか…」
Aが無断でいなくなるなんてこと今までなかったし、そんな兆しもなかったはずやけど…。
しばらく考えた後ポルトガルが口を開いた。
ポル「お前A怒らせるようなこと無意識にしたんとちゃう?」
ス「そんなこと……っ」
しとらんはずや。いつもAが笑っていられるように、幸せだと思えるように尽くしたつもりやし、今まで一緒に過ごしていてそんな様子もなかった。
ポル「…まぁお前に限ってそれはないか。となれば考えられるのは1つやな」
ス「…何なん?…ってまさか…」
考えたくない1番最悪な可能性。探してる間何回も浮かんで絵は打ち消してきた。
ス「ちょっと待ったってや…まだそれと決まった訳やないやろ…?
まだ他の奴らから何も連絡来とらんのなら諦めるにはまだ早いで…そうやろ? 」
きっと俺は今みっともない顔しとるんやろな…。
ポル「せやけど、ええ加減……」
俺の味方をするように家の電話が鳴った。
ポル「…俺の携帯にも着信来たわ」
慌てて受話器を取った俺に聞こえた残酷な答え。ポルトガルの反応的にも同じことを言われたんやろうな。
ス「……そうなん。ありがとうな」
ポル「…心は決まっとう? 信じとうなくても…受け入れなあかん」
ス「なんでこんな急なん……?! 」
『……朝だ…起きなきゃ。トーニョは会議だっけ…』
寝ぼけたままカーテンを開ける。眩しさに目が慣れた頃映ったのは見知らぬ風景。
眼を見開き見渡した部屋で初めて気付いた。
『私の部屋じゃない……! どこここ…どうなってるの??』
混乱していると聞こえたドアが開く音と誰かが息を吞む音。
立っていたのは長い間見ていなかった両親の顔。
_____え…私、元いた三次元に帰って来ちゃったの……?
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偉大なるベンザ様(プロフ) - 1から一気読みしちゃいましたw、この小説今まで読んだ中で一番好きです!!!!体調に気をつけて更新頑張ってくださいね! (2022年9月15日 19時) (レス) @page6 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
さばまる(プロフ) - 少し前に見つけたのですが面白くて読み切っちゃいました💦続き頑張ってください! (2022年9月9日 12時) (レス) id: 96293b007d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Amie | 作成日時:2022年8月31日 23時