Fado ページ14
もうこれで最後やから色んな方法で想いの全てを伝えた。
『…ありがとう。でもポルさんの事は友達だと思ってる。私の好きな人はスペインだけだから!』
遂にはっきり言われてもうたか…。覚悟はとったけどあかんわぁ。
ﾎﾟﾙ「…知っとるよ。せやけど諦められへんくてなぁ…。何回愛を囁いても伝えきれんくらい好きや」
そっと頬に触れてみる。…どうしたらええの?Aが欲しくて欲しくてたまらんのにこれ以上先へは進めん。
ﾎﾟﾙ「っ!!」
Aの手がそっと俺の両頬を包んだ。…もうほんまに狡いわ。
『…そんな顔しないで。気持ちには応えられないけどちゃんと受け止めるし、私を好きになってくれたの、本当に嬉しかったよ…』
なんでAが泣きそうになってるん…もう。
ﾎﾟﾙ「…なら最後に1つ聞いてもええ?」
『うん。…何かな?』
ﾎﾟﾙ「…最初目覚めた時に目の前に居ったのが俺やったら俺のこと好きになっとった?…どんな始まりでも俺はきっとAに惚れとうよ」
戻れない過去にもし可能性があったら…こんなことを考えるなんてなぁ。俺にこんな女々しいところがあったなんて知らんかったな。
『…それでも私はスペインのこと好きになると思うよ。スペインが好きになってくれるかはわからないけどね!』
ﾎﾟﾙ「…完敗やわ。敵わんね、スペインにもAにも…」
俺はどうなっても好きな人と結ばれない運命らしい。哀愁の国なんて呼ばれとうけ…こんなんなるもんとちゃうわ。
フ「あ、Aちゃんとポルトガルじゃん。おかえり〜」
『あれ、他の3人は一緒じゃないの?』
フ「ロマーノはナンパしに行って、イギリスはあっちで暴れてる」
ﾎﾟﾙ「…俺イギリスがこうなると後悔しそうになるんよ。なんであいつと友達になってもたんやろって…あの状態のイギリスとは関りとうないわ」
『そんなこと言ってるの聞こえたら今度は泣いちゃうんじゃ…』
フ「あ、そうそう。Aちゃん、スペインならバルコニーに行ったよ、追いかけてあげて〜」
『わかった、行ってくる!』
ドレスの裾を持ち上げ駆けていく後ろ姿を見送る。あんなヒールで走ってこけんとええけど…。
フ「…でポルトガルは満足のいく悪あがきができたのかな?」
ﾎﾟﾙ「まぁ後悔はしとらんな。ただまぁ…予想以上にしんどいで。振られてもまだ好きなんよ…」
フ「そっか…。飲む? 色々話聞くよ?」
ﾎﾟﾙ「…! ほな付き合うてもらうわ。ありがとうな」
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偉大なるベンザ様(プロフ) - 1から一気読みしちゃいましたw、この小説今まで読んだ中で一番好きです！！！！体調に気をつけて更新頑張ってくださいね！ (2022年9月15日 19時) (
レス) @page6 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
さばまる(プロフ) - 少し前に見つけたのですが面白くて読み切っちゃいました💦続き頑張ってください！ (2022年9月9日 12時) (レス) id: 96293b007d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ａｍｉｅ | 作成日時：2022年8月31日 23時
