５ ページ5
「名前、聞いても良い？」
『あ、やだ、美香です！及川美香です』
「あはは、美香さんね。俺は祐希ね」
『あ、うん、石川祐希君』
「知ってたんだ(笑)」
『あ、ごめん、今日知った・・・』
「知っててバレー見に来たんじゃないんだ(笑)」
『昼すぎにあの駅に着いて、観光案内所みたいなところに行ったら、日本人のバレー選手がいて、ちょうどこれから試合だからって勧められて。アリーナに着いてから、石川くんの事知って。試合始まるまでちょっと調べたら、逸材って出てきて、すごい選手なんだ〜って。試合が終わってからまた戻ったらホテル紹介してくれるはずだったの。』
「そっか。それで、あんなことになって、遅くなっちゃったからね」
『おじいさん、大丈夫だったかな…。なんか、日本の逸材を顎で使うような真似してしまって、申し訳ない。大変失礼いたしました』
ソファに正座して頭を下げる美香さん。
「やだなぁ、やめてよ。こちらこそ、チームメイトのおじいさんを助けていただいて、ありがとうございました。」
俺もソファに正座して頭を下げる。
『やだ、やめてよ〜』
ソファの上で正座してお互いに頭を下げてんの。ナニコレ(笑)
目が合って、
『もうやだぁ〜』美香さんがくすくす笑う。
俺も、声出して笑った。
「笑顔もらいまいた〜」
『え〜？』
「最初はまぁ、緊迫したシチュエーションだったし、バス停で声かけた時も、食事中も、うちに来てからも、ずっと緊張と不安って顔してたから。」
『あ・・・。そうかも・・・。だって、逸材のお世話になってるし。緊張するよ〜。めっちゃ迷惑かけてるし・・・』
「逸材はもうやめてよ。」
『あ、うん。』
「普通のアスリートだよ」
『普通のアスリートって初めて聞いた(笑)』
「ふふ。うん。笑ってた方が良いよ。」
『ありがとう。寝床も。そうだ、さっきの食事代！』
「いいのいいの。イタリアでは男が払うもんなの。」
『ん〜でも、今ここには日本人しかいないから〜。泊めてもらって、ご飯までごちそうになって、お金払わないわけにはいかないよ〜』
「いいんだって。俺だって、久しぶりに日本語で話し出来てリフレッシュさせてもらってるから」
『え〜でも・・・』
「ところでさ、今後の予定は？」
『あ〜、特に決めてないけど、明後日の午後の飛行機で帰るの。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 266人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Kayokoyuki(プロフ) - このお話も好きすぎますハート 更新楽しみに待ってます！ (2021年7月21日 2時) (
レス) id: 2c9453d333 (このIDを非表示/違反報告)
Meets(プロフ) - M-Y8-14さん» ありがとうございます〜。今回は50話以内に終わらせるつもりです！どうぞお付き合いくださいませ！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 97abf42110 (このIDを非表示/違反報告)
M-Y8-14(プロフ) - Meetsさんお帰りなさい★待ってました。また楽しませて頂きます♪ (2021年1月24日 21時) (レス) id: b8eee20f7b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Meets | 作成日時：2021年1月24日 1時
