１９ ページ19
そのまま美香さんの家へ。
男はついてきてないようだった。
家の前まで来て
「美香さんごめん。呼び捨てにした。それと、あの人にあーいう言い方して・・・。これ、渡したかっただけだから・・・。」
ロッシから預かった手紙を渡すと
『わざわざ届けてくれなくても、送ってくれれば良かったのに・・・』
美香さんが俯いてるから表情が見えない・・・
「いきなり来てごめん。キモいよね。ハハ・・。・・・。んじゃ・・・。」
『なにそれ、キモいわけないし…。さっき、助けてくれてありがとう…。手紙も…ありがとう…。』
美香さんが顔を上げたから、そのまま上を向いて、俺の顔を見てくれるかと思ったんだけど、それ以上美香さんの顔が上を向くことはなく、悲しかった。
「うん…。・・・。あ…あのさ、ちょっとだけ顔あげて欲しい…。」
『えっ』
美香さんがちょっとびっくりしたような顔で見上げて、俺と目が合った。
「あ、うん。ありがと。俺、やっぱ美香さんに会いたかったみたい。」
『え？』
「手紙渡さなきゃって、普通に会って渡すもんだと思ってたし、送ってって言われてちょっとショックだったんだよね…。イタリアにいるときはそもそも違う国にいるんだから会えなくても気にならなかったけど、日本にいるのに、２人とも都内にいるのになんで会えないんだろうって思ってた。」
『祐希君…。ごめん、ごめんね…。』
「なんで謝るの？」
美香さんのマンションの玄関前で話してたから、
他の住人が通りかかって微妙な感じに・・・
『祐希君時間大丈夫？大丈夫なら、中で話そ？』
「入って良いの？」
『手紙、翻訳してくれるんでしょ？』
「う、うん！」
美香さんの家に入れてもらった。
シンプルなんだけど女性らしい部屋
『何飲む？ビールか水か、オレンジジュース』
「あ、じゃ、オレンジジュース」
『お腹空いてない？』
「・・・空いてる・・・。」
美香さんは作ってくれようとしたみたいだけど
食材が二人分には足りないって
ピザを注文した。
美香さんはビール、俺はオレンジジュースで乾杯
ピザを待ってる間に、手紙を読んであげた。
おじいちゃんは無事に退院し、日常生活を過ごせるようになった
本当に感謝してる
ぜひお礼がしたいから、今度イタリアに来ることがあれば事前に連絡してほしい
という旨が書かれていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 266人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Kayokoyuki(プロフ) - このお話も好きすぎますハート 更新楽しみに待ってます！ (2021年7月21日 2時) (
レス) id: 2c9453d333 (このIDを非表示/違反報告)
Meets(プロフ) - M-Y8-14さん» ありがとうございます〜。今回は50話以内に終わらせるつもりです！どうぞお付き合いくださいませ！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 97abf42110 (このIDを非表示/違反報告)
M-Y8-14(プロフ) - Meetsさんお帰りなさい★待ってました。また楽しませて頂きます♪ (2021年1月24日 21時) (レス) id: b8eee20f7b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Meets | 作成日時：2021年1月24日 1時
