音楽室は秘密基地 -Kei. I-

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少し緊張している私をよそに、

先生は緩やかに笑った






伊野尾「Aちゃんはさぁ、ピアノ弾くの？」





A「いや、、全くです、」






伊野尾「ほえ？あ、じゃぁ、音楽は好きだけど、自分では弾かないタイプ？」







A「うーん、、」






ピアノも弾けないし、

特に普段から音楽を聴くわけじゃない







A「..なんで、だろう、？笑」







伊野尾「ふふ、不思議な子だね。ま、そんなのどうでもいっか。」








先生は、また気まぐれに曲を弾き出した





その指は、近くで見てもやはり綺麗で、見とれてしまう








.






教室にいると、いつもなんだか息苦しいのに、


先生との時間って、なんだか優しい









伊野尾「ねぇ、部活やってないんだよね？」





A「はい、？」






伊野尾「じゃあさ、毎日でも来れるね、音楽室！」






目尻を下げてにこっと笑う








A「毎日..！」









伊野尾「別にここで何したって良いよ？おしゃべりしたり、、本読んでも、勉強しても、何しても良いよ？」








A「え、、」





あまりに突然そんなこと言うから、

嬉しくて、、なんて言ったら良いんだろう？





.








伊野尾「俺はいつでも大歓迎！」







ちょっとおちゃらけて、両手を広げた









A「ありがとうございます(笑)」







思わず笑ってしまって






伊野尾「あ、笑った」







そう言って、先生も笑う

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