音楽室は秘密基地 -Kei. I-

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伊野尾「ねぇ、できたできた。ちょっとこっち来て？」







本を読んでいた私に手招きをする









A「はい、？」








伊野尾「できたの。この前の、二曲目の「Your Seed」ってのの編曲。これでAも弾けるね！」






鼻の根元をくしゃっとさせて笑った







私を椅子に座らせて、



そのすぐ後ろから手を伸ばして

少しずつフレーズに分けてお手本を弾いてくれた






そして、真似して私も弾いてみる








伊野尾「いいね！上手上手！」







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何度も何度も、


真似をして





そして、徐々にそのフレーズを長くしていく







伊野尾「デキる子だね〜」







先生は時折私の頭をくしゃくしゃと撫でて褒めてくれた







伊野尾「今日はこのくらいにしよっか、急にやると疲れちゃうよね、」






先生は、少しピアノから離れて、伸びをした









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A「..先生、もう少し、やりませんか、？」






先生との時間が終わるのがなんだか寂しくて







伊野尾「お、やる気あるねぇ〜ふふ」






また戻ってきて、私の肩を手を置いて、続きのフレーズを弾き始めた先生。








触れた部分が、また痺れるような感覚になる









..先生、どうしよう。




私、先生のこと..




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いや、なんでもない。




なんでもないって。







自分にそう言い聞かせる。

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