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『ここだぞ』



降谷さんの住んでいるマンションに着いた。

警視庁から数分の場所にある。



「おじゃましまぁす…」



ガチャ



「うわぁ…すごい綺麗…」



思わず心の声が漏れてしまった。

玄関のタイルはピカピカに磨かれていて、靴はピシッと並べられている。



『最低限の嗜み(たしなみ)だ。」




降谷さんは口調こそ冷静だったが、心なしか嬉しそうな雰囲気だった。


すると、奥の部屋からパタパタと小さい足音が近づいて来る。



(誰の足音だろう?)



足音が近づくにつれ降谷さんの顔に笑顔が広がる。



(うわっ!!降谷さんが心から笑ってる!!
初めて見た…ん?これはもしかして足音の正体は…


“降谷さんの彼女” ?)



私は少しドキドキした気持ちで足音の正体が何なのか考えていた。

すると、



「うわっ?!」



何やらもこもこした白い物体が私の胸に飛びついて来た。



『ハロ ただいま』



「…ハロ?」



もこもこした白い物体の正体は小型の白いポメラニアンだった。

どうやら降谷さんの飼い犬らしい。



「なーんだ…足音の正体は犬か…」



『逆に何だと思ったんだ?』



降谷さんはハロの頭をわしゃわしゃと撫でる手を止めて、問いかけた。



「いや…その…彼女さんかな〜って…」



すると降谷さんはニヤッと笑った。



『もし彼女だったら元黒の組織のミスティさんは何を思うのかな?』



「っ… 別に!!」



『ふーん』



降谷さんはニヤニヤしながら話した。



(この人はどこまで私を振り回すのか…)



『まぁ、それはともかく腹減っただろ?

今から夕食を作る。夕食と言っても手頃な物だが許してな。

まずは早くリビングに向かおう』



「ありがとうございます…」



私は恐る恐る降谷さんに着いて行った。





リビングに着いた。

リビングは物数が少なく、とても収納されていて整理整頓されている。

でも、キッチンには料理道具や色々なレシピが調味料が並んである。



『適当にそこのソファーに腰をかけて待っててくれ。』



「はい…」
(この人はどこまでハイスペックなのかな)苦笑



どうやら私は降谷さんをハイスペックと脳内で認めてしまったようだ。




降谷さんはキッチンで野菜を切ったり、煮たりしている。

優しくて美味しそうな香りが鼻をくすぐる。



(懐かしいな…わたし以外の人が部屋に一緒にいるこの安心感)



私は心なしかそんなことを考えていた。

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ぱるむ - 復活待ってます!すごく面白かったです! (2021年2月10日 14時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
カナメ(プロフ) - 桜 夢亜羅さん» いえいえ!いつも更新楽しみにしております!お身体に気を付けて主様のペースで無理ない更新を行って下さい!!失礼しました! (2020年9月22日 22時) (レス) id: 0555cdda7c (このIDを非表示/違反報告)
桜 夢亜羅 - カナメさん» わざわざご丁寧にありがとうございます!!筆者である私がヒロインの相手の名前を間違えるなんて…とんだご失礼すいませんでした。しっかり訂正させてもらいます!! (2020年9月22日 20時) (レス) id: 8d1ff1c393 (このIDを非表示/違反報告)
カナメ(プロフ) - 夜遅く失礼します!14話の「イケメン店員安室透」という台詞の「とおる」が「徹」になってます!正しくは「透」ですかね,,,失礼しました! (2020年9月21日 23時) (レス) id: 0555cdda7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜 夢亜羅 | 作成日時:2020年9月13日 21時

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