ねぇ、残り何日ですか？【降谷零（安室透）】

19 ページ19

(……え？)



予想もしない出来事に私は困惑した。

だが、ここで少しでも表情を崩したらアウトだ と咄嗟に思った私はコナンくんの目をじっと見つめて言った。





「どうしてそう思ったの？」





コナン「Aお姉さんが安室の兄ちゃんの親戚じゃないかも、って思った理由は三つあるよ｣




蘭「ちょっと、コナンくん失礼よ？」



園子「ガキンチョは黙ってなさi」



コナン「Aお姉さんは安室の兄ちゃんと親戚だよね？

でもAお姉さんは安室の兄ちゃんのことを
“安室さん”って言ってた。

普通親戚同士なら 下の名前で呼ぶんじゃないかな？

透 とか 透くん とか。」




「なるほどね〜 ……二つ目の理由は？｣





降谷さんには悪いけど正直私は焦りよりも、楽しさの方が強かった。

コナンくんの推理が面白かった。






(小学一年生なのにすごい洞察力……

面白い子だな。次はどんな推理ショーを見せてくれるのかな？

この子なら コナン、って名前もピッタリ。)




コナン「二つ目。蘭姉ちゃんはAお姉さんのことを紹介する時に “安室さんの親戚の子”だってことをしっかり伝えたよね？


それでもAお姉さんは自分で“安室さん私は親戚”だってことを強調したよね。


それは、私と安室さんは親戚だよ!!ってことをアピールしたかったからじゃない？




それとも…Aお姉さんと安室の兄ちゃんの本当の関係を知られたくなかったからじゃない？｣





そう言うとコナンくんは小学一年生が見せない顔でニヤリと笑った。



「君はすごいね!!
よく私や蘭さんが言った言葉を覚えてるね。



そして、最後の3つ目の理由はなに？｣




コナン「んー、これは理由ではないけど……」






そう言うとコナンくんはゆっくりと口を開いて話した。





コナン「あえて言うなら “勘” かな？」




「勘？」



今まで論理的に推理をしていたコナンくんがいきなり素っ頓狂な答えを言ったので驚いた。




コナン「なんか、Aお姉さんと安室の兄ちゃんは親戚ではないと思うな。

もっと違う関係っていうか……」




するとコナンくんはハッと我に返って付け加えた。





コナン「って、新一兄ちゃんなら言うかな〜って思ったんだ!!」




「新一兄ちゃん……」





(なるほどね。

これなら小学一年生の君がここまで深い内容の推理ができる理由の説明がつく。)




私は確信したようにさっきコナンくんが見せた表情のようにニヤリと笑った。

20→←18

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す