私はただのモブなのに【中原中也】

見守り隊15 ページ17

授業が終わるとすぐにすごい勢いでクラスの女子が私の席に来る




「え、治くんと付き合ってる？」



「治の本命なの？」



「太宰と付き合うとか羨ましいなぁ」


『いや、あ、』




今までモブだったのに



クラスで私の存在いなくても居ても変わらない感じだったのに



何で、





「ちょっと！Aちゃん困ってるから！」





杏ちゃんが人混みの中をかき分けてきてくれた






「杏と太宰がくっついてると思ってたからね意外」





1人の女子の問いかけにうんうんとみんな頷く





「んで、Aちゃんはやっぱり治のこと好きなの？」



杏ちゃんは振り返って聞いてくる





いやあんたも聞くんかい！！！







『いや、そういうのじゃないです……たまたま遅刻したら会って、織田先生の授業だから太宰が出るって言って偶然に』





私が説明するとシーンとする





「なーんだそういう事か」




「良かった〜」




そのような事を口々にして女子達は去っていった

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