私はただのモブなのに【中原中也】

見守り隊12 ページ14

中也side



学校に来るといつも居るはずのアイツの姿が見えなかった





「あれれAちゃんが来てない 昨日やっぱり疲れてたのかな？」


そんな事を呟く杏


昨日？？



「昨日何かあったんか？」



杏にさり気なく聞いてみる





「何か昨日Aちゃんと放課後恋バナしてたんだよね

したら倒れちゃって」




は？恋バナ？倒れた？





「Aちゃんに悪いことしちゃったな」






そう言って落ち込む杏




俺は杏の頭を撫でた



「大丈夫だろ お前のせいじゃねェよ」




杏に声を掛けているとクラスの奴らから視線を感じる



何で見てるか知らねェけどあんまいい気分じゃねェよな





「おっはよー」




ガラガラっと大きな音を立てて扉が開いた




「治珍しっおはよう」




太宰だった




「あれAは？」




こいつAの事名前呼びしてんのかよ




「昨日あの後なにか話した？」





は？昨日太宰もAと喋ったのか！？






「嗚呼 沢山色々な秘密を話してしまったよ

Aすっごい驚いていたな」



秘密の話？驚いた？



「あっれれ中也若しかして気になるの？

私が昨日Aと話した会話」




横目で俺の事を見てくる太宰にイラつく




「ンなわけねェだろ

興味ねぇわ津島なんて」





「ふぅん 杏私Aに告白をしようと思っているんだけども」






太宰の爆弾発言に杏だけではなく教室中がザワついた




太宰は特定の女を作らないことで有名だった





「え、ええ！？Aちゃんの事好きだったの！？知らなかった……」




どいつもこいつも…イラつく

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中島敦

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