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人のいない所で花火が見たいと伊東くんが言ったので、人混みを離れた場所に行く。街灯もないような場所へとたどり着く。道のりが険しくなっていくにつれ目の前が不安定になり、なにかにつまづいて「ぅわっ！」と可愛くない声を出しながら前に倒れた。
怖くてきゅっと目を固く瞑るが、いつまで経っても痛みが襲ってこない。不思議に思っていると「…いつまで目閉じてんの」と半笑いの声が聞こえた。
目を開ければ伊東くんが私の体を支えてくれていて、抱き合っているような体制だ。
「 あッッ…！えッ、ご、ごめん！重いよねっ、ごめんっ、ほんとに！ 」
「 くくっ、何そんな慌ててんの。面白いな。 」
恥ずかしさで顔に熱が集まった。気を取り直して早く行こうと伝えると、伊東くんは考える素振りを見せる。
「 ……Aが良ければなんだけど、手、繋いどく？危なっかしいし。 」
思わぬ発言に私は勢いよく伊東くんの方へ顔を向ける。当の本人は顔を赤くしていて、照れているのが丸わかりだ。手繋ぐ？と聞いているのに私の方に向かって差し出されている手は、有無を言わさず繋ぎたいと思っていてくれてるように感じて舞い上がってしまう。
「 …転びそうだし、お願いします。 」
おずおずと手を差し出す。伊東くんの指先に微かに重なった。しっかりと握られる手の体温は高くて、平熱高いのかな、なんて変なことを妄想してしまった。
「 着いたー。ここめっちゃ良いんだよ。確かここに懐中電灯が置いてるはず…あった。」
「 ここ…すごいね。日中でもこんな場所行こうと思わなかった。 」
「 でしょ。俺の穴場。 」
そういうと伊東くんはブルーシートが敷いてある場所に座り、横をトントンと叩いた。招かれるがままに伊東くんの横へと座る。
何気ない話をしていると、いつの間にかひゅーと花火が空へ上がっていく音がした。それに釣られ上を見上げると、夜空に大きく色鮮やかな花が咲いた。
「 うわ…綺麗。 」
「 ここ、近さも高さもいい感じでしょ？ 」
「 …うん、ありがとう、今日誘ってくれて。 」
花火のおかげで先程よりかはしっかりと見えた伊東くんの顔。その顔は私が今まで見たことの無いかっこいい顔だった。見つめあっている瞬間がとても恥ずかしくて、私は勢いよくそっぽを向いた。
(やばい、顔見れない…)
「 こっち向いて。 」
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ゆりこ(プロフ) - 続編是非是非お願いします🙇♀️💓 (2023年3月21日 0時) (
レス) @page49 id: 77cf571e3a (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - こんばんは。続編、ぜひお願いします。面白いので。。 (2023年3月20日 20時) (レス) id: d7601bed17 (このIDを非表示/違反報告)
ヒョナ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます📔♡ 続編希望です！！リクエストもまたさせていただきたいです☺︎ (2023年3月20日 19時) (レス) id: 915f0aebf7 (このIDを非表示/違反報告)
ミミミのミ(プロフ) - 続編希望です…❥🫣リクエストも思いついた時に送らせていただきたい所存です(p_x)❕ (2023年3月20日 19時) (レス) @page49 id: 2bc7b134a4 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - ミーこさん» わざわざお返事ありがとうございます。ミーこさんの文章は中毒性があり、続きを読みたくなります。本当にお金出して依頼したいくらいお気に入りです。これからも手が空いた時で良いのでよろしくお願いします。 (2023年3月15日 21時) (レス) id: d7601bed17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミーこ | 作成日時：2023年1月15日 13時
