其ノ陸 ページ7
「いっだぁぁぁだだだだっ」
半ば強制のこの柔軟。
ほぐれて気持ちいいを通り越して、気持ちいいラインをこしているから、ただただ痛い。足もぎ取れそう!
「もうちょっとよ!」
ニコニコと笑う蜜璃が今はもうただの悪魔にしか見えない。
「はい!もういいわよ!」
その場に倒れ込み深く息を吸う。
関節が引きちぎれそう……そんなことを考えながら痛さで今にも暴れてはち切れそうな脳を鎮める。
「明日から毎日柔軟するわね!」
微笑みながら体をベターっと床につける甘露寺。
すごい……なんでそんな柔らかくて可愛いの……?
「まぁそのうち慣れますよ。明日からがもっと過酷なものになるので頑張りましょう」
そういい、タオルを渡してくる胡蝶から頭を下げ受け取る。
明日からもっと過酷?
「死んじゃうよ……」
「では、夕飯を食べて湯浴みをして寝ましょう!」
いや早いな。
2人にお礼を言い、アオイちゃんがいる所へ向かった。
「あ!意外と早かったですね!ご飯とお風呂どちらがいいですか?」
「ご、ご飯で……」
「ではそこにお座り下さい」
ご飯とお風呂どちらがいいですか?なんて聞かれたことないし、まずこんな新婚的なことを聞く人も初めて見た。
「……頂きます」
鮭大根と、味噌汁お振興にご飯。この世界にしては贅沢なのではないかなどを考えるがお腹が減ってるので途中でやめた。
辞めたと言うよりも、柱たちによる稽古がとても厳しいもので今日は走り込みだったが明日はきっともっと厳しくなる。それをわかっていた上で体力をつけなければならないからだ。その為問答無用でそんなことを考える間もなく黙々とご飯を食べた。
「ご馳走様でした」
手を合わせ、胡蝶のもとへ行き買いに行くまでの洋服を貰った。『私のサイズに合わないので全て差し上げます』と、4着分のシャツとズボンを手にしお風呂に入りお休みの挨拶をし貰った自室に戻った、
既にひかれている布団に倒れ込む。
「あー……」
仰向けになり天上を仰ぐ。
疲れた…とてもいろんな意味で疲れた。なんで私はこんなところにいるのだろうか…。
よくある話、トラックに引かれて死んだと思ったらトリップしただなんて漫画やアニメの話。だと思ってた。
なぜ自分はこの世界に来てしまったのだろうか。何を考えても何一つ思い出せない。
「何なんだろう……」
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作者名:かふぇもか | 作成日時:2019年11月3日 15時