桜色の想いをのせて 〜赤・黄〜 ページ26
ーryoー
「またこんな所でサボりですか?」
「ええねんええねん。天気いいんやから座っとるだけやもったいないやろ」
「何してるんです?」
校則を無視した長い髪にピアスの先輩は、その風貌からはわからないだろうけど、とても無邪気な人。
その手元には、
「紙飛行機とか懐かし笑」
自慢げに口角を上げる先輩の紙飛行機には、変な模様が付いていて、これはもしや、と思い元の姿に広げると
「すばるくん、さすがにこれは…」
「別にええやろ。どうせ捨てるんやから」
なんと4点の英語のテスト。
どうやったらこんな点数取れるんや…。
あ、授業サボっとるからか…。
「亮のは」
「100からすばるくんの点数引いてください」
「お前すげぇな!よし、そのテスト貸せ」
「え?何するんですか」
俺のテスト取り上げてあっという間に作り上げていく
ホンマにこの人は、器用なのか不器用なのかわからへんな
「亮は俺の点数上がれって願いながら投げろよ?俺は亮の点数下がれって投げる」
「え!? そんなん嫌ですよ!なんで下げられんとあかんのや!それに自分のテストの責任人に押し付けんといてください!」
「難しいことはどうでもええねん!遠くまで飛んだ方の勝ち!勝った方が現実になる!おりゃ!」
「うわぁー!」
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作者名:時音 | 作成日時:2021年2月15日 22時