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「おい、起きろ」
「おはようございます...」
「気分は」
「だいぶいいです…。」
冷静に答えたつもりやけど、俺顔赤ない?大丈夫?
目を開けて最初に目に入るのが先生って、こんなにうれしいんや…
「そか。んじゃ、お前ん家連絡しとくか」
「あ、俺、一人暮らしなんです」
「そうなん? 大変やろ」
「いえ、前は少し寂しかったですけどもう慣れましたよ」
そうか... と背を向ける先生。
「まぁ、怪我人、やからな」
なにかボソボソとつぶやく
「その、ひとりにさせるんは、危ないやろ、休みやし、だから、」
しかもいつもより歯切れが悪い。
どうしたんやろ。
「家、来るか...?」
まさかの言葉。
「...ええの?」
零れた自分の言葉にも少し驚く
「やから、頭ぶった生徒ひとりにしとくんは危ないやろってだけやからな!」
捲し立てるような早口は照れてる証拠
かわいいって思ってしまうんは仕方ないやろ?
「ありがとうございますっ 渋谷先生♪」
「...っ」
「どうしました?」
「なんでもないわっ! はよ寝ろ!」
さっき寝たのに…
と思いながら布団に入ると扉を開ける先生
「どっか行くんですか?」
「職員会議や。終わるまでそこで待っとけよ!わかったな!」
「はい!」
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作者名:時音 | 作成日時:2021年2月15日 22時