to you (ページ16)

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ーryoー

今年の春

｢なぁ、亮。どう思う？｣

同じ高校通ってる1個上の兄の章ちゃんから恋愛相談を受けた

｢別にええんとちゃう？章ちゃんに申し分ないと思うし、好きなんやろ？｣

うん…と照れくさそうに微笑む

章ちゃんの相談は、片思いのはずだった学校一の人気者に告白されたというものだった。

もちろん、両思いになったんやし、OKして付き合うことになったんやけど、その相手がマルだった。

｢あんな、毎週火曜日、マルん家で遊ぶことになってん。でもこれは秘密な！マルにも言われてるし｣

あまりにも嬉しそうに言うから、こん時は気付かへんかった。

けど、

それからしばらくしたある日、クラスの仲良い女の子にも同じような話されてわかった。

結局マルは、自分の好みの子を集めて取っかえ引っ変えして曜日ごとにゲーム感覚で楽しんでた最低なやつやってん。

全員に内緒にさせてるから、周りにはバレずに過ごしてる

すぐに俺は章ちゃんを別れさそうと思ったんけど、あいつに心酔してもうてて、なかなか上手くいかへんかった。

やっと別れさせたんも、章ちゃんが傷ついた後で、

せやから、大倉は絶対あんな目に合わせたくないねん。