37話 ページ38
『っあ"ァァ!!!!イヤあーーー!!!』
私の絶叫が家の中を駆け巡った。
完っ全に寝坊した!
今日は村田さんとのお出掛けの後、柱の皆さんとお食事の予定。
(村田さんから快諾頂きました。)
村田さんが家まで迎えに来てくれるのは一時間後……
それまでによそいきに着替えて、化粧して、髪整えて、あーーー!!
がんばろ!
一時間後!!
ふう、なんとか終わった!
母に手伝ってもらいやした。
「おはようございます。
Aさんいらっしゃいますか。」
戸を叩く音と村田さんの声が玄関から聞こえる。
『はーい』
外に出ると、隊服ではなく藍色の着物を着てた村田さんが立っていた。
似合うなぁ
髪の毛もサラッサラだ。
『おはようございます。村田さん。』
「おはようございます。
…Aさん、お嬢様だったんですね…」
私の家と着物を見て目を丸くしながら村田さんが言う。
『いやいや、そんなにですよ。
私の家なんかよりほら、お隣のほうが』
そう言うと、村田さんは隣の家に目を向けた。
「うわ、すげぇでけえなあ。
良い家柄なんでしょうね。
表札もあんな良い石使っ……ぅえ?
…え…煉獄って、」
『あ、えっと………炎柱の。
はい、お隣さんです。ご存知なかったんですね。』
「……は、早く行きましょう!」
怖がりすぎじゃね?
私の手を引いて村田さんが歩き出した。
村田さんの手は思ったより大きくて、ゴツゴツしていた。
歩きながら村田さんが私の顔を見ずに言う。
「…い、言い忘れましたが!
Aさん、凄く、あの、…綺麗です!」
顔をそむけながら前を歩く村田さんの耳が赤くなっているのを見た。
『ありがとうございます…。』
村田さんに私もつられて頬が赤くなる。
村田さんに連れて来られてきてもらったのは歌舞伎座でした。
着くまでずっと村田さんは私の手を握っていた。
『歌舞伎!私実は初めてなんです。』
「…俺も初めてなんですよ。」
緊張からか、私の手をもっと強く握りしめる。
まって、手汗が…
私が手を少し動かすと、村田さんが奇声を上げて飛び跳ねた。
「ふんびゃッ!!!」
うわ…凄い跳んだ…さすが鬼殺隊やば
「…あ!!手!ほんとすんません!
気が付かなくて!どう詫びればいいか!」
顔が真っ赤だ。慣れてないんだろうか。
『…大丈夫ですよ!ほら、早く行きましょう!』
そう言って村田さんの手を握り直した。
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おさかなだいすき(プロフ) - ことりさん» ほんとですか!!嬉しいです!!これからも応援よろしくお願いいたします!君のハートに昇り炎天!!! (2021年1月21日 21時) (レス) id: cdd0af75bb (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - 36話思いっきり爆笑しましたwすっごい好きです!!これからも楽しみにしています! (2021年1月12日 13時) (レス) id: 676d79dd2d (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - はりはりさん» あ!りがとうございます!!! (2020年11月23日 16時) (レス) id: cdd0af75bb (このIDを非表示/違反報告)
はりはり(プロフ) - すっごい好きです!!!主さんストーリー作るの上手っ!!!!! (2020年11月23日 3時) (レス) id: 52ba9d7a4c (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - 麗さん» ありがとうございます!!!修正します!! (2020年11月16日 15時) (レス) id: cdd0af75bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おさかなだいすき | 作成日時:2020年4月5日 10時