煉獄さんはむつかしい、に！！！

34話 ページ35

仲直りしたあと、杏寿郎は


「む！今日は竈門少年と黄色い少年と猪頭少年に稽古をつける約束をしていた！！

失礼する！

A！また必ず会おう！」



と言って去った。
去ったっていうか、いなくなった。

　
気づいたらいなかった。
瞬きしたらいなかった。


こわい。柱怖い。村田さんの気持ちわかった。




しかも隣でカナヲちゃんが私の事を違う生き物を見る目で見てる。



………なんで！？

「A…、炎柱と恋仲なの…？」




『え、いや違うよー？

私が好きなだけ。恋仲になりたい！
まあ無理だけど！格差が憎い！！』



「…………？」


なんか首傾げちゃった。




　
「…A、ちょっと鈍すぎると思う…」

『………え…ごめん…。』



なんで突然悪口言われたのかわかんなくて謝ると、カナヲちゃんが困った顔をした。

かわいい。





「……がんばって」

そう言い残して、カナヲちゃんも消えた。



え？何なんですかね？

鬼殺隊って急に消える訓練でもしてるんですかね？





そう思ってると、隣にしのぶちゃんが来て腰を下ろした。


『あ、しのぶちゃんだ。』
　

「Aさん。

…二人共鈍感だと困るものがありますねえ」





そう言ってしのぶちゃんはクスクス笑った。

え？何？悪口？目の前で？そういう日？


　
私が絶妙な変顔をしていると、しのぶちゃんは、やれやれと言ったふうに首を振った。


「…それはそうとAさん。
この前言っていた、煉獄さんの怪我完治祝いの宴は来週の木曜日になりましたよ。」



怪我完治祝いの宴て。
ネーミングセンス悪。
考えたの宇髄さんでしょ。


　

その日は……あ…
村田さんとの約束の日だ。


　
『…ちなみに…、何時から？』
　


「夜8時頃ですね。

恐らく時透くんと宇髄さんは一時間後くらいに悪びれもせず現れるでしょうね。

ちなみに冨岡さんは楽しみで眠れなかった挙げ句、三時間前くらいに来ると思いますよ。」





『あー…そうなんだ』



8時…出掛けるのは朝からだから、多分行けるかなあ？




村田さんに聞いてみよう。

『行けたら行きます。用事があるので…。

ごめんね。』





「あら、例の村田さんとのお出かけですか？」
　
『うん…え、…なんで知ってるの？』

「ふふ、秘密です。Aさん、罪な女ですねぇ」



しのぶちゃんは微笑みながら去っていった。
もとい、消えた。









……………？(小宇宙)

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