3話 ページ4
次の日、Aは定時にそそくさと帰って行った。
「煉獄くん、Aちゃん帰っちゃったわよ。一緒に帰らなくていいの？」
『…ああ、彼女は今日同窓会らしいので！！』
カナエ先生にそう返すと、彼女は少し首を傾げた。
「こんな時期に？
まあ金曜日の夜だから平気なのね、きっと」
………本当に同窓会なんだろうか
俺の知らないところで男と会っていたりするんじゃ…
いや！彼女がそんなことするはずないだろう！
気分が重いのを吐き出すように溜息を付いた。
…どんな格好で行ったんだろうか…
あまり肌を見せないようにとは言ったが、彼女が俺の言うことを聞いてくれているかどうか…
しばらく無言でパソコンと睨み合っていた。
突然ドスッ、と肩に重みが加わる。
「煉獄、お前今日もAと二人っきりで飯か？久しぶりに飲みに行こうぜ」
振り返って見ると、宇髄が俺の肩に腕を乗せていた。
振り返った俺の顔を見て、宇髄は少しからかうように笑った。
「まあ来るわけねぇか。Aと二人で飯の方がよっぽどいいも」
『…行く』
「は？」
『行く』
「煉獄も来たのか？珍しい」
「どうした、Aと喧嘩でもしたか？」
「……煉獄はなぜいるんだ」
先に店に入って飲んでいた伊黒、不死川、冨岡から声をかけられる。
『…うむ！！今日彼女は高校の同窓会に行くんだ！』
そう答えると、三人はなるほどなと言うように頷く。
「まあ飲もうぜ」
宇髄が俺にそう声をかけ、座敷に腰を下ろした。
『…こんな時期に同窓会なんかあるのか！！』
「あ、それ俺も思った」
「確かにな」
酒が進んでいくに連れ、声の大きさが上がる。
心の内に留めておいた気持ちが、堰を切ったように声になって外に出ていく。
『………本当に同窓会だと思うか？』
思わず口から疑問がこぼれた。
小さな声だったが、四人にはしっかり聞こえたようだ。
「なんだ？煉獄は浮気されてると思っているのか」
「それはねェだろAに限って」
「……ないな」
口々に否定される。
宇髄が口を開いた。
「あ、でもあいつの初恋って高校のときの男らしいぞ」
。
『…………ほう』
口の中から渇いた声が漏れる。
高校のときってじゃあ今日会って…
いや今Aが好きなのは俺だ
大丈夫だ、
Aは俺の彼女だ。俺だけの、彼女だ
初恋なんか――――――
『俺は…帰る』
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おさかなだいすき(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます！！だいぶ前に頂いたコメントに返信すみません！そして長い間更新できずに申し訳ありません！読んでいただけて本当に嬉しいです！！ (2021年9月25日 21時) (
レス) id: cdd0af75bb (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - こんばんは！上がったり下がったりしながら夢主ちゃんにときめいている煉獄さん、お茶目でかわいらしいです！今夜も素敵な更新ありがとうございます！幸せな気持ちになりました！ (2021年7月3日 22時) (レス) id: 7c69c8f6ba (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - さやさん» コメントありがとうございます！！！なかなか更新できず申し訳ありません！！今後ともどうぞよろしくお願い致します…！！！ (2021年7月3日 0時) (レス) id: cdd0af75bb (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - コメント失礼しますm(_ _)mこの作品の煉獄さん可愛くて大好きです(*´∀｀*)！！お風呂の攻防戦のとこなんて、反省してない煉獄さんが可愛すぎて(*´Д｀)尊。次の更新を楽しみに読み返しに行ってきます＼(^^)／ (2021年6月11日 17時) (レス) id: 7025e10926 (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - annkoさん» コメントありがとうございます！！！頑張ります！！！！ (2021年4月25日 7時) (レス) id: cdd0af75bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさかなだいすき | 作成日時：2021年1月29日 19時
