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5話 ページ6

『…え?本気で?』
「本気で。」


村田さんは私を見たあと、こう聞いた。



「…教科何?」

『一年の現国だよ。
あ、そういえば一年の古漢文の先生って誰か知って』

「俺だ。」







『…え?』

「俺だ。一年の古文漢文は。」


…え?



『マジ?』

「マジ。」





『国語ってこと…?』

「国語ってこと。」





家隣、勤め先一緒で、教科一緒…?









半同棲じゃん…!(違います)





「まあ後々もっと驚くことになると思うけど」


『え、何…?』

「学校行ったらわかる」

そう言って村田さんは笑った。






いや怖。

教えてって言っても村田さんは教えてくれなかった。


「あー…でもまあこれだけは言っとく。」

『…うん?』





「…炎柱もキメツ学園にいるんだ。
しかも君のことを忘れてしまってるらしい。」

村田さんは言い終えたあと、恐る恐る私の顔を見た。



「辛いと思うけど…」









『炎柱って誰?そんな人いたっけ?』

「は?」




そう言った私を見て、村田さんは数歩後ろによろめいた。





「え、炎柱だよ!煉獄杏寿郎!」

『…?わかんない』






村田さんは口に手を当て、


「嘘やん…」
と呟いた。





「…まさか忘れてるって炎柱のことか…?」

『…多分そうかな?その人も私のこと忘れてるの?』


「ああ…うん。」




『お互いに忘れてるなら丁度いいよ』

「えー…そう?丁度いい…?」




村田さんは戸惑いを隠せないのか、さっきからぼそぼそ独り言を言っている。


『あんま関わってなかったから忘れちゃったんでしょう?お互いに。』


私がそう言うと、村田さんは

「……ぬーん…」
と唸った。




いやそれどっち?



「前世どういう関係だったか聞きたい…?」

村田さんが遠慮気味に言う。





『いや、いい。その人も知らないんだよね?』


「ああ。

…ただAAっていう忘れてしまった人がいるっていうのは、煉獄さんも知ってるから。」




『じゃあ今の私と同じ状況ってわけね』


しばらく立ち話をした。



『じゃあ私そろそろ…』

「あ、うんちょっと待って」






家に帰ろうと後ろを向くと、村田さんに手首を掴まれた。


『…?』



「こんな時に言うのちょっとせこいんだけど」

村田さんの顔は少し赤かった。






『…ん?』

「俺の気持ちは変わってねえから!」









『…おぉ』

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菰#夜桜#炎柱#鬼滅オタク - 絶対続き読みます! (2020年10月7日 16時) (レス) id: b2420ac3d4 (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - nasiremonさん» びゃあ!!!褒められた!嬉しい!!更新頑張ります!!これからもよろしくお願い致します。 (2020年6月12日 22時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon - 面白いですね!!ちょいちょい入ってくるギャグが毎回どツボにはまりますww更新頑張ってください!! (2020年6月12日 21時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - ねねさん» わー!!ありがとうございます!!嬉しすぎて喉乾いてきました!!頑張ります! (2020年6月7日 21時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - 炎さん» ありがとうございます…牛丼美味しいですよね!食べたいです。 (2020年6月7日 21時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おさかなだいすき | 作成日時:2020年5月17日 20時

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