48話 ページ49
『お願いです席変わって下さい』
「…俺は嫌われてない」
『話聞いて』
ここは例の団体旅行目的地への電車の中です。
私は乗り物酔いが酷くて、酔い止めなんか効いたためしがない。
しかも今は微妙な天気で、気圧による偏頭痛持ちの私にとっては最悪の状況。
席順はじゃんけんで決まった。
私の隣の窓際の席には冨岡さんが座っている。
窓際の席がいいなと思って冨岡さんに席を変わってほしいと頼むも、彼は日本語が通じないようだ。
「……俺は嫌われてない。」
『あー…オッケー。
それってつまり変わるの嫌ってこと？』
そう言うと、冨岡さんは私を見て叫んだ。
「俺は嫌われてない！！！！！」
『うっせ』
日本語通じないし、なんか嫌われてないことをすごい主張してくるしで、どうしたらいいのかほんと分かんない。
こんな時頼りになるカナエさんは前の方の席でポッキー齧ってるし、村田さんは後ろの方の席で男性の先生方と騒いでる。
仕方なく冨岡さんの隣の席に腰を下ろした。
もう電車は寝とこう…
そう決意して目を瞑ってから10秒後、耳が腐り落ちるほど大きい声が耳元で聞こえた。
「A！体調が悪いと聞いた！！大丈夫か！！」
『…耳がやばい』
目をゆっくり開いて見上げると、案の定煉獄くんが私を見下ろしてた。
『……静かにしようね。電車の中だよ。』
「むぅ！すまない！(小声)」
煉獄くんが少し眉を下げて微笑んだ。
いやほんとかわいいななんなんだよ馬鹿野郎
煉獄くんが私を見つめながら再び口を開く。
「…俺の隣に来るといい！！肩を貸そう！！」
煉獄くんは何故か緊張したような声色だった。
私をじっ、と見つめる。
…いや、は？
彼女できて3秒で浮気…？
女に肩貸すなよ…ていうか私女だと思われてんのか？
『……バカなの？』
「む！！！！」
煉獄くんが驚いた様子で目を見開いて私を見た。
『…この尻軽男』
「……よもや」
『あっち行って』
そう言うと、煉獄くんは驚いた顔から寂しげな表情に変わり、
「むぅ…」
と言いながらしょん、とした様子で煉獄くんは自席にモソモソ戻っていった。
…言い過ぎたかな
……いやいやいや、彼女でもない女に簡単に肩貸すとか言っちゃだめでしょ…
……何であんなこと言うの
彼女いるくせに。
優しくするのは好きな人にだけでいいんだよ。
ほんと、つらい。
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菰＃夜桜＃炎柱＃鬼滅オタク - 絶対続き読みます！ (2020年10月7日 16時) (
レス) id: b2420ac3d4 (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - nasiremonさん» びゃあ！！！褒められた！嬉しい！！更新頑張ります！！これからもよろしくお願い致します。 (2020年6月12日 22時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon - 面白いですね！！ちょいちょい入ってくるギャグが毎回どツボにはまりますww更新頑張ってください！！ (2020年6月12日 21時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - ねねさん» わー！！ありがとうございます！！嬉しすぎて喉乾いてきました！！頑張ります！ (2020年6月7日 21時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - 炎さん» ありがとうございます…牛丼美味しいですよね！食べたいです。 (2020年6月7日 21時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさかなだいすき | 作成日時：2020年5月17日 20時
