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27話 ページ28

「Aさんっ…」



パン食い競争が終わり、教員席に戻ろうとしていた私を誰かが呼び止める。




後ろを振り向くと、煉獄くんそっくりの男の子が立っていた。




『あ、千寿郎くん…だよね』

私がそう言うのを聞いて、千寿郎くんは頷く。



「…覚えていないですか?」

千寿郎くんがおずおず聞いた。




『…うん、忘れちゃったみたい』




そう言うと、千寿郎くんは暫く俯いたあと寂しそうに笑った。


「どうしてでしょう…兄上もAさんのことを忘れてしまって…」



『あ…私もお兄さんのこと忘てるの』




私の言葉を聞き、千寿郎くんは驚いて顔を上げる。

「…兄上のことも忘れてしまっているんですね…」

千寿郎くんが呟く。






私と煉獄くんはそんなに仲良しだったのかな。

そもそも、鬼殺隊だった訳でもないのになぜ私は煉獄くんの弟とも面識があるんだろう。





「…俺、Aさんの作るぼた餅大好きでした」

千寿郎くんが私を見て微笑みながら言う。




…ぼた餅作ってあげるほど仲が良かったんだ…
それってどれくらい仲がいいの…?

今もっと分からなくなったぞ






寂しそうに笑う千寿郎くんに胸が痛くなる。

『ぼた餅…食べたい…?』



勝手に口が開いた。





いや、待て待て待て…ぼた餅なんか前世でしか作ったことな

「食べたいです!作ってくださるんですか?」



千寿郎くんが両手で拳を作り、胸の前でブンブン振った。

かわい!!

可愛さの前では皆等しくひれ伏すのだよ!





『作る!』
「わーい!」



ああもうかわいいなおい!




「食べに行ってもいいんですか?」

千寿郎くんが目を輝かせて私を見る。






話していて初めて会ったような気がしないのも、頭の奥底、記憶の何処かで覚えているからなんだろう。


何より、初対面の男の子なのに知り合いのように話しかけられても嫌悪感が全くない。







まあそれは別として…教師の家に生徒を上げちゃまずい気がするなぁ…

…あー

煉獄くんが一緒にいれば問題ないかな。お兄ちゃんだし。
 





『お兄ちゃんと一緒に私のお家に来てね。お隣だからね』






私がそう言うと、千寿郎くんは驚いたように言った。



「今もお隣同士住んでるんですか…?」

『…今も?』



聞き間違いかと思ったけど、流石にそれほど耳は遠くない。






「何か運命のようなものなんでしょうか!Aさんと兄上は前世も幼馴染でお隣」


『お、幼馴染!?』






「………はっ…!!」

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菰#夜桜#炎柱#鬼滅オタク - 絶対続き読みます! (2020年10月7日 16時) (レス) id: b2420ac3d4 (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - nasiremonさん» びゃあ!!!褒められた!嬉しい!!更新頑張ります!!これからもよろしくお願い致します。 (2020年6月12日 22時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon - 面白いですね!!ちょいちょい入ってくるギャグが毎回どツボにはまりますww更新頑張ってください!! (2020年6月12日 21時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - ねねさん» わー!!ありがとうございます!!嬉しすぎて喉乾いてきました!!頑張ります! (2020年6月7日 21時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - 炎さん» ありがとうございます…牛丼美味しいですよね!食べたいです。 (2020年6月7日 21時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おさかなだいすき | 作成日時:2020年5月17日 20時

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