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22話 ページ23

戸が開く音がする。


私が必死に引っ張った戸を、煉獄くんは簡単に片手で開けた。




「誰かいるのか!よもや不審者ではないだろうな!」


煉獄くんが部屋を歩く音が聞こえる。




一応隠れてるし、このままうまくいけば見つからないで済むかも。

寒い…下着だけだからそりゃ寒いな。




早く出ていってほしい…。






ア…

くしゃみ出そう…(死)





…いや!
耐えろA!耐えるんだ!


お前ならできる!


『…くしゅん』
「む!!」





耐えられなかった模様。




煉獄くんが私の方へ向かってくるのが分かった。

「隠れても無駄だぞ!この部屋にいるのは分かっている!!」




残念!!迷推理だ煉獄くん!

君が私を見つけない事によって
私たちはwin-winの関係でいられる!

私は君に下着姿を見られずに済むし、煉獄くんは私の下着姿を見ずに済む!




よって隠れることは無駄ではない!



だから早くこの部屋から出
『ふっ…くちゅん!』





オイ、くしゃみ〜!空気読めって〜





「むぅ!机の後ろだな!」



『…残念!不正解!』
「机の後ろだな!」


バレた!?なんでだ!!





煉獄くんが机の後ろを覗き込んだ。


「見つけたぞ!!大人しく出」

私と目があった煉獄くんは笑顔のまま硬直した。





「…は?…A?」



そりゃそうなるよ。

昨日自分が着てた服を下着姿で抱きしめてる人間がいたらね。





煉獄くんの目線が私の顔から身体に落ちた。




煉獄くんのTシャツを抱きしめているので、下着は隠されている。

見えているのはTシャツから覗く脚だけだった。






「…す、すまない!!着替え中だったか!!
…む?俺の服、」


煉獄くんは戸惑ったように首を傾げた。

何が起こってるのか分かってないみたいだ。





『…あ…ごめん、返すね』

何も考えず、抱きしめていたTシャツを煉獄くんに渡す。


そうして煉獄くんを見上げると、彼は私の身体を見て、みるみるうちに真っ赤になっていった。



「……っはぁ!?馬鹿!見えっ…隠せ!」

『あっ、やだごめん』





下着が丸見えになってしまっていた。


隠せ、と言っておきながら煉獄くんの目は私の胸の谷間を凝視したまま動かない。




『…ちょ、やだ何、』


「青…」
煉獄くんが呟いた。





青…?
あお…?


バッ、と下を向く。
青色でお揃いのレースの下着…









『っ……煉獄くんのえっち!』

「ぶっ!?」


平手打ちの軽快な大きな音が倉庫中に響いた。

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菰#夜桜#炎柱#鬼滅オタク - 絶対続き読みます! (2020年10月7日 16時) (レス) id: b2420ac3d4 (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - nasiremonさん» びゃあ!!!褒められた!嬉しい!!更新頑張ります!!これからもよろしくお願い致します。 (2020年6月12日 22時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon - 面白いですね!!ちょいちょい入ってくるギャグが毎回どツボにはまりますww更新頑張ってください!! (2020年6月12日 21時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - ねねさん» わー!!ありがとうございます!!嬉しすぎて喉乾いてきました!!頑張ります! (2020年6月7日 21時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - 炎さん» ありがとうございます…牛丼美味しいですよね!食べたいです。 (2020年6月7日 21時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おさかなだいすき | 作成日時:2020年5月17日 20時

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