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10話 ページ11

手を握られた痴漢男は、タイミングよくついたバス停で逃げるように降りていった。




「あっ!待て!逃げるな!」




男の子が追いかけようとしたが、私が止める。

『っいいよ!ありがとう!』
私がそう言うと、その子が私の顔を見た。









え。
この街どんだけいるんだ。




『竈門くん…?』

私がそう言うと、その子は目を見開いて大きな声で言った。

「Aさん!!前世の記憶があるんですね!」


…ちょ、でかい声で前世とかいうなし。



人差し指を口の前に立てて、しーっと言う動作をすると竈門くんはあっ、と言って頷いた。



『…その制服…キメツ学園だよね…?高校生?』


「はい。今日から高校一年生です。Aさんはこれからお仕事ですか?」


『…私今年からキメツ学園高等部で働くんです…国語の先生だよ…』




そう言うと、竈門くんは目を大きく見開いてにっこり笑った。


「本当ですか!嬉しいです!」




わあ…純朴な高校生男子だ。
こんな子いるんだな…



そう思いながら二人並んでバスに揺られていると、キメツ学園前のバス停にバスが止まった。




「Aさん!

…あ!いやA先生か!

俺の家パン屋なんです!このパンお昼にでも食べてください!」




教員玄関ヘ向かおうとすると、竈門くんにパンの入った袋を渡された。


『…ありがとう竈門くん。』


美味しそうだな。今度行ってみよう。



玄関で上履きのスリッパに履き替え、二階にある職員室へ向かう。



校舎には何回か入ったけど先生たちに合うのは初めてだ。

緊張するな…。






ゆっくりと職員室のドアを開ける。

「おはようA!」
『うわっ』



ゴンッ!



何故か開けたドアの真ん前に煉獄くんが立っていた。


煉獄くんの顎あたりに私の頭が激突して、彼は少し痛そうに手で顎をこすっていた。
 



『…おはようごめん煉獄くん。
なんでドアの前に立ってるの?

昨日音のソノリティ見てたよね?
あれで爆笑する人いるんだ。そういう番組じゃないと思うよ。』


「ああ!昨日のは傑作だった!
笑い声が聞こえていたか!!

ドアの前に立っているのは君がこれから見る光景に情報過多で倒れないためだ!!」





…?

そりゃあドア開けて視界いっぱい煉獄くんの顔だったら情報は少ないけど。







『どういうこと…?』

「…君は柱の人間と面識があると言ったな?」



『え…うん。』









柱の皆…?これからの光景が情報過多…?


『……っえ?まさか』

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菰#夜桜#炎柱#鬼滅オタク - 絶対続き読みます! (2020年10月7日 16時) (レス) id: b2420ac3d4 (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - nasiremonさん» びゃあ!!!褒められた!嬉しい!!更新頑張ります!!これからもよろしくお願い致します。 (2020年6月12日 22時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon - 面白いですね!!ちょいちょい入ってくるギャグが毎回どツボにはまりますww更新頑張ってください!! (2020年6月12日 21時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - ねねさん» わー!!ありがとうございます!!嬉しすぎて喉乾いてきました!!頑張ります! (2020年6月7日 21時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)
おさかなだいすき(プロフ) - 炎さん» ありがとうございます…牛丼美味しいですよね!食べたいです。 (2020年6月7日 21時) (レス) id: 2ba5de8c1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おさかなだいすき | 作成日時:2020年5月17日 20時

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