煉獄さんはむつかしい

36話 ページ37

山のお屋敷はしのぶちゃんから聞いた通り、藤の花に囲まれていた。





…すご。いちめんのふじのはな






千寿郎くんも少しはしゃいだ様に


「Aさん！すごいですよ！綺麗ですね。」


と両手を広げてぐるぐる回りながら微笑んだ。







ん"ん"っ！ぐはぁっ!!(吐血)
天使おるやん……。





杏寿郎はほんの少し前に何者かによってお屋敷に運ばれたらしい。


　
あ、怪しい人とかじゃないっす。

ちゃんと鬼殺隊からの派遣です。






屋敷の中は広くて鬼ごっこできそうだった。
(しません)


……………したい。







杏寿郎の病室は移動がしんどくないように、厠とお風呂の横。



杏寿郎は相変わらず布団の中にいたが、
上半身を起こせる程度には治ったらしく
上半身を起こし、本を読んでいた。




私達が到着したのを見ると


「A殿、千寿郎！これからよろしく頼む‼」

と言い、ビシッ！と頭を下げる杏寿郎。



流石、名家の息子だなあ！

やる気出るよ！何でもしちゃう!!!
うふふふふふふ‼(恐怖)






私達二人は持ってきた荷物をお屋敷の各自分の部屋に運び込んだ。

それが終わったので、まず役割分担を決める会議を開くことにしました。






　

『よしっ！これからの分担を決める会議を執り行う！議長のAだ！』





「…………!?えっと、ふ、副議長の煉獄千寿郎です…！」

「書記の煉獄杏寿郎だ！！！」

『むっ！私についてくるとはお主ら…何者だっ！』
　



「…えっ、あのえっと！！……か、勘付かれてしまっては仕方あるまい……！」

「俺は！あの村雨山一帯を牛耳る妖怪！ぬりかべぬらりひょん地縛霊だ！」





すみません。わけわからんことおっ始めて



突然の振りに戸惑いながらもついてきてくれる千寿郎くん。

昔から私の奇行に慣れている杏寿郎は余裕の表情だ。








すごいなこの人ら。


杏寿郎には妖怪から人間に戻ってもらい、会議を始める。


千寿郎くんはまだちょっと何が起こったのか分ってないらしい。









『えっと、まずお風呂ね。

どうします？

杏寿郎はもちろん一人で入れないよ。


………私が杏寿郎と入ってもいいんだけど……「いいわけが無いだろう!!!!」…』




「…俺がやります。兄上。」




今、杏寿郎に睨まれてます。
生まれて初めてです。

眼光やばいです。




そして千寿郎くんにもちょっと呆れられた気がしました。









ちょ、









　


ちょっとふざけただけじゃん!!!!

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