【HQ!!】貴方と私の思い出記録【中,短編集】

すきって*及川徹 ページ2

.



「ねーえ、好き」


「私は別に、です」


こんな会話も繰り返し続けてもう1年。

いつのまにかこれが通常運転になっていたりいなかったり。

・・・いつのまにかまっすぐな彼を好きになっていたり。

でも、勇気のない私じゃそんなこといえなくって。

結局何もできないんだから。


「もー。今日もだめかー。」


なんていじけたように言ってる彼を除いてみて、もうちょっと勇気があれば、なんて思ったり。


「先輩もうちょっとで卒業、ですね」


ふと思ったことを言う。

もうすぐ、会えなくなっちゃうんだな。

そう考えると胸が締め付けられて。

やっぱり、好きだって思った。


「そうだねー。もうちょっとだ。」


「・・・また、行っちゃうんだ」


そんな言葉、いえるわけなくて喉に押し込む。

もともと年が2つ離れている訳だから、そんなに長くいられないとはわかってたけど。

こんなに早く過ぎるなんて、思わなかったから。


そしたら、もう会えないのかな。

私の思い、伝えられないの？

・・・そんなの、嫌だ。

最後なら、伝えなきゃ。

振られちゃったとしてもいいから、こんなにいい先輩に自分の気持ち、伝えないと。



「・・・先輩」


「なーに？」


「まだ早いけど、当日は話しかける暇もないんで言っておきますね」


「何を？」


「卒業、おめでとうございます」


「・・・いえいえ。」


「好きです」


「・・・え」


「好きです、っていいました」


自分の気持ちに素直になってみて。

最後には笑って終わる未来になりますように。

そう思って、思い切り笑って見せた。

＊−執筆テル−＊

自分の気持ちを伝えられない女の子と直球な及川さんのお話。

最後には真っ赤になる及川さん想像しました(笑)

初HQなので変だったら申し訳ありません。

カメラ越し ＊ 月島蛍 ＊→←まず設定から

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す