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振り返ると、そこには大きな風呂敷包みを抱えた、太智が立っておりました。
仁人「おや、太智殿、見送りに来てくださったのですか？」
太智「へへ……。そのつもりだったんだけどさ、なんかちょっと……」
舜太「何だよ？俺は急いでるんだから、早くしてよ」
太智「……。あの……帝を……鬼を倒してくれて、ありがとう……。
まぁ、これで帝様が偽物だって中津国中に知れ渡ったから、この都も近いうちに
だけどさ、都の皆、ちょっとずつだけど前みたいに明るくなってきたんだ。
きっと、前みたいに戻るのはそう遠くない……。
二人のおかげだよ」
舜太「別にお前の為にやったんじゃない。俺は鬼が憎いから殺しただけだ」
太智「ううん。そうだったとしてもさ。それにこれで、お父も、お母も、これまであいつに喰われた人たちも、ちょっとは安心して天国に行けたと思うんだ。
おいらも、少しは一安心って感じで……。
だからさ……本当ありがとう……。
それで、なんかお礼できないかなって色々考えて……えっと……」
舜太「もーなんだよじれったいな。言いたいことがあるならはっきり言えよ」
太智「あの……もしよかったら、おいらを子分にしてくれない？」
舜太「……は？」
※遷都…都を別の場所へ移すこと
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年7月12日 18時
