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「これは失礼。今お前が吸ったのは、私が毒草を煎じた強力な毒にございます!例え鬼であろうと、生き物である以上、多少の効果はありましょう!」
またしても別の場所で声がしました。
屋敷の陰から黄色い小袖をなびかせ、口と鼻を布で覆ったものが顔を覗かせ、摩訶不思議な煙がそこから立ち込めて、風に乗って鬼の元へと流れてくるのです。
そして、それを見ていた屋敷の屋根の上の誰かがこういいます。
「おいらの計算通り……。今日の風は南西。つまり、裏鬼門。鬼を倒すにはうってつけの風向きだ!」
帝「何を訳の分からぬことを……!」
既に毒の耐性が付いた鬼は、体に自由が戻ってくるのを感じ、再び彼らに襲い掛かるため、身を屈めました。
けれど、その体が宙に浮くことはもうありません。
何故なら。
舜太「俺を先に殺しておかなかったのが……お前の運の尽きだ……!!」
二人に気を取られていた隙に、舜太の振るった刀が、鬼の首を切り落としておりました。
これで、帝に成り代わり、この都に巣くっておった鬼は、見事退治されたのでした。
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作者名:milkssss | 作成日時:2020年7月12日 18時