片思い？2 ページ3
「あの、、、そろそろ離してもらえると
嬉しいな〜なんて、、？」
ずっと真顔の彼に出来るだけ
にこやかに言ったつもりだったが
明らかにぎこちなくなった
「同級生なんだから敬語なんていらねぇだろ」
「あっはい、う、うん」
今その話じゃなかったよね、！？
まだ離されない腕とズレた会話に
余計に変な汗が出る
「......お前、緑谷の幼馴染か？」
「へっ！？」
なんでいきなり！？
思わず変な声で
返事してしまったんですけど、、
突拍子も無い質問に固まっていると
少し腕を轟くんの方に引かれた
「緑谷が 幼馴染のことについて
よく話してるのを聞いたことがある
髪が綺麗で笑顔が可愛いと」
.........え？
「、出久がそれ言ってたの、、？」
「あぁ。
それにさっき向こうで話してた時
緑谷のこと"出久"と呼んでただろう？
それで確信した
緑谷の言ってた通り綺麗な髪だな」
すごく自然な仕草で私の髪へ
指を通す轟くん
....私は今口説かれているのか、、？
というかその前に
「轟くん、、近くにいたっけ、、？」
「たまたま隣を通っただけだ」
「あぁ、なるほど、、、？」
まだ私の髪を触り続けている轟くん
なんか.....変な汗が余計に出てきた......
「A、、？」
突然
昔しょっちゅう聞いていた
少し高くて柔らかい声が
轟くんの後ろを見ると
此方の状況を全く把握できず
頭にはてなマークを乗せている出久がいた
「出久....！」
いきなりの出久の登場に、さっき轟くんが
言っていた言葉が頭をよぎり
顔が一気に熱くなるのがわかる
ずっと片思いしていた相手に陰で
そんな風に言われてること知ったら
意識しちゃうじゃん、、、！！？
恥ずかしくなり下を向くと
轟くんから捕まれていた腕が楽になった
代わりに反対側の手が少し重くなる
顔を上げると出久が少しムッとしていて
「久しぶりA
少し話さない？」
轟くんに寄っていた体を
出久の方に寄せられ
うん、と軽く返事をしたら
そのまま空いている席へと誘導された
「.......」
座ったのはいいけど、、、
出久が何も話さないのは何で、、！？
ずっと下を向いていたけど
目の前に座っている出久が気になり
顔を上げてみる
「.......何でそんなに顔真っ赤なの？」
「えっ！？ぃ、いやぁ、、」
あまりに出久が変なので
さっきまで私を支配していた緊張が
なくなり、体の力が抜けていくのが
わかった
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作者名：夜ノ | 作成日時：2018年5月28日 22時
