恋色サイダーは金曜日に。

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岸さんが座ってる横に、私も腰かけてお弁当を開ける。


当たり前のようにこうやって横に座っても、岸さんは受け入れてくれるからすごく嬉しい。









岸「あれ、そーいえば今日ぐーじは？」

貴「...友達と食べる約束してるって言ってた！」

岸「あ、そうなのね、てっきりこれからぐーじも来るのかと思ってたわ(笑)」









...ちょっと言い方に語弊があるけども。

あながちまちがいではないよね、うん。

玄樹くんと食べるって言ってたもんね。(言わせた奴)









貴「...そういえば、岸さんっていつもパンだね」

岸「あ〜最近一人暮らし始めてさ、ちょっとは料理できるんだけどめんどくさくてしてないな(笑)」

貴「そうなんだ、いいな一人暮らし！」

岸「まじでしんどいぞ、家事ってこんなに大変なんだなって毎日思うわ...」









少し苦笑しながら頭をがしがしとかく岸さん。

そんなところもかっこいい。









貴「まあ私は家事オールマイティーにできるのが唯一の特技なんだからうらやましいな」

岸「え！？料理できんの、まじで！？」

貴「...なにその失礼な反応。お弁当も自分で作ってるんだから！」









岸さんの中での私は一体どうなってるんだ！！

頬を膨らませて怒ってるふりをする。









岸「嘘だよ、ごめんって(笑)
...てことはこれお前が作ってんのか！」

貴「うん、そうだよ。おいしそうでしょ〜」

岸「まじでうまそう！いつもいいなって思いながら見てたんだよね」









岸さんに褒められて思わず頬が緩む。

...ん？
ちょっとまって、これって女子力高いですアピールするチャンスじゃない！？

お弁当、作ってくるとか言ったら引いちゃうかな...









貴「...もしよかったら、金曜日は岸さんにも作ってこようか？」

岸「え？」

貴「いや、いらなかったら全然いいんだけどね！？」









声に出しと急に恥ずかしくなってきて、岸さんの反対方向へと目線を逸らす。









岸「うそ、まじで！？Aちゃんがしんどくなかったらまじで食べたい！」

貴「...え、ほんとに？」

岸「え、嘘！？」

貴「嘘じゃないよ(笑)じゃあ来週から作ってくる！」









私の言葉に「やったー！！あざっす！」って喜びながらばくばくとパンをむりやり頬張ってる岸くんがおもしろくて思わず笑ってしまった。









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