asagao6 ページ6
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「じゃあこれが資料だから、よろしくね!」
そう言って早足で教室を出ていったけんてぃー。
仕事大変そうだな、なんて考えてると、
「じゃあやろっか、」と大島ちゃんがすぐ近くの席に座る。
俺もすぐにその席の向かい側に座って作業に取りかかる。
「…え、これまじで量多くね?(笑)」
「ほんとに…ごめんね、巻き添えくらっちゃったよね」
「いやいやいやいやっ!それは全然大丈夫だから!俺ちょうどいわげんに振られてぼっちで帰るだけだったし(笑)」
「…ふられちゃったんだ(笑)」
「おう(笑)」
クスクスといたずらっぽい笑顔で笑う大島さん、初めて見た。
すごく綺麗なのはそのままに、やっぱりかわいい。
…俺相当惚れてんなぁ(笑)
このまま会話を弾ませようと、大島ちゃんに話題を持ちかける。
「そういえば、大島ちゃんってなんで部活入んないの?」
ただ何気なく気になってした質問だった。
…でも、軽率だったかもしれない。
「…あ、えっと、特にしたいこともなかったし」
そういった大島ちゃんの表情は、動揺、そして切なさを含んでいた顔だった。
触れてほしくないなにかに、俺は踏み込んでしまったのかもしれない。
「あ…なんかごめんな、変なこと聞いて!」
「…ううん、ぜんぜん大丈夫だよ」
大島ちゃんは笑ってくれるけど、
その笑顔はいつもの笑顔じゃないことに気づいてしまう。
いつも、どこか優しい表情の裏に切なさを帯びていた気はしてたけど、
今日ほどにそう感じた日はこれまでなかった。
「なっなんか、私のせいでごめんね、暗くなっちゃっね」
「いやいやっ俺が無神経なこと言ったからだから!」
「…岸くんは優しいね」
初めて、大島さんから優しいって言ってもらえたのに。
今は彼女のつらそうな顔のことばかり考えてしまう。
「なんかあった?」のひと言も言えない俺はきっと意気地無しなんだろう。
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桃太(プロフ) - 夏(なの)さん» 嬉しいです!もっと表現力鍛えて切なさをアップしていきたいと思います!!フォローもありがとうございます(^ ^) (2017年8月8日 19時) (レス) id: 8e498a3512 (このIDを非表示/違反報告)
夏(なの)(プロフ) - 一気読みさせて頂きました!とても面白く、ちょっと所じゃない切なさが(笑)お父さん殴りたくたいーー!!あ!後フォローさせて頂きました! (2017年8月7日 10時) (レス) id: 4baeef7a64 (このIDを非表示/違反報告)
桃太(プロフ) - 赤リンゴさん» いえいえ、全然大丈夫ですよ!大好きなんて言ってくださるなんて感激です!!これらもよろしくお願いします! (2017年8月4日 3時) (レス) id: 8e498a3512 (このIDを非表示/違反報告)
赤リンゴ - 私のミスで同じコメントを投稿してしまって申し訳ありません。 (2017年8月3日 15時) (レス) id: cf09b59818 (このIDを非表示/違反報告)
赤リンゴ - 桃太さんの作品大好きです!これからも応援しています♪ (2017年8月3日 15時) (レス) id: cf09b59818 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃太 | 作成日時:2017年7月27日 1時