【メローネ】同僚が犯罪者ギリギリのストーカーなんだがどう思う (ページ10)

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逆らえないモノ4 ページ10

スタンド使いの奇襲だと思い、1度道路脇に車を止めて確認する。

ギアッチョがホワイト・アルバムで腕だけ武装し、私はスタンドを張りギアッチョの出入りを許可した。

「…開けるぞ」

ギアッチョがスーツケースを開ける。私も固唾を呑んで見守った。

「……何もねェじゃあねーか」

「じゃあただ倒れただけ？」

「俺が知るかよ！スーツケースにバリア張って、万が一敵が来たとしても出られねェようにしとけ」

うーん、それもそうか。
ギアッチョに言われた通り、スーツケースの周りにバリアを張って車に乗り込んだ。

…その時は全く気づかなかったのだ…入れたはずのない鏡が入っていることに。

o,+:｡☆.*・+｡o,+:｡☆.*・+｡o,+:｡☆.*・+｡o,+:｡☆.*・+｡

「パッショーネの者です」

『お待ちしておりました。今開けます』

依頼主は、ギアッチョに聞いたところイタリア四大勢力の1つらしい。

城かと思うくらい大きな門と、それに負けないくらい大きな屋敷、庭、敷地…当たり前だがどう見ても金持ちだった。

インターホン越しに会話をしたけど、家から出てくるのにも時間がかかるのか、なかなか屋敷の人は出てこない。暇なので辺りをぐるっと見渡すと、そこら中に監視カメラが置いてある。

リッチってのはやっぱり違うわ。うちのチームのアジトとは比べないもんにならない。

「ようこそ。A様でいらっしゃいますね」

出迎えてくれたのは、金髪で目が暗い茶色をしている女性。

…てか今…………

「日本語…！？」

「はい、日本とイタリアのハーフなんです。A様が日本人の方だとお聞きして、ボスが私を遣わせました」

遣わせましたって。遣唐使か。
それにしても、ボス様気が利くんだなぁ…

「Aさんのイタリアはとても流暢ですね。ずっとこちらに住んでいるのですか？」

「い、いやそれは…」

…本当は、一時帰国した時に近所に住んでいた『岸辺露伴』さんという人のスタンドでイタリア語を喋れるようにしてもらったんだけど…

「…まぁそんな感じです」

「そうなのですね。
…と、こんな所で立ち話もなんですし、中にお入り下さい。ご子息様も待ってらっしゃるので」

何とかごまかせてよかった。
この人達がスタンド使いかどうかわからないし、そもそも味方かも分からないもんね。

安堵の気持ちでハーフの女性についていったのも束の間だった。