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ベルモット 121 ページ25

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「それで……なんで快斗を?」

「そうね…結構昔の話よ?
貴方が組織に入った時に貴方の情報は全て調べあげたのよ」


単純な事でしょ?そう言ってベルモットはワインを口に含んだ。


「理解してもらえたかしら?それよりちょっと私からも貴方に聞きたいことがあるのよ」

「……なに」


今回ベルモットがアイラにディナーに誘ったのは、快斗の事は建前でこれからする話が本題だったらしい。
まあ確かに快斗の事だけではこんな高そうなお店予約しなかっただろう。実際にも話はすぐに終わった訳だし。

何を聞かれるのか、アイラは戸惑わないように心構えをしていると、ベルモットがハンドバッグから2つの写真を取り出してテーブルに並べた。


「この2人、貴方知ってるわよね?」

「!」


写真には、通学中に盗撮されたのであろうランドセルを背負った江戸川コナンと灰原哀が写っていた。


「知ってるよ。工藤新一を探る為に幼馴染に接触したらこの2人とも顔を合わせたし」


まあこの女の子の方は最近会ったばかりだけどね。とアイラは写真から目を逸らして目の前にある高そうなお肉を頬張る。
当然美味しい。

そのアイラの一連の動きを頬杖をついて眺めるベルモットは、怪しい笑みを浮かべながら口を開いた。


「…それだけ?」

「それだけって…他に何かあるの?」


「この子達の本当の正体、知ってるんじゃなくて?」


(……バレてる)

間違いなくベルモットは知っている。この2人が幼児化している事もAPTX4869の副作用の事も。
しかしアイラはとぼけ続ける。


「正体って?
良く分かんないけどベルモットがそう言うって事はこの子達は別の姿があって、その事をベルモットは知ってるって訳?」

「そうなるわね……。

ならこれは知ってる?貴方嘘をついてると少しだけ早口になるのよ」


……それは知らなかった。
更に口数も増えると言われてアイラは心の中でため息をついた。

嘘下手かよ。しっかりしろよ自分。


「……そういう事にしておくけどさ、何が言いたいの?」

「まあ貴方がもしシェリーを見つけても組織には報告しないのは予想がついてたわ。
でも貴方に見つかってもシェリーは未だに証人保護プログラムは使用せず日本に留まってるみたいだし、何処に住んでるのかも私も検討がついてるからこの件は見逃してあげるわ。

でも……次は無いと思いなさい。
これでもしシェリーが海外へ飛んで行方が分からなくなってたら貴方、タダじゃ済まされなかったわよ」

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ふゆな(プロフ) - 初めまして!素敵な作品をありがとうございます。これからも頑張ってください👊🏻💗 (2022年5月4日 3時) (レス) id: 676d8245fd (このIDを非表示/違反報告)
momoryu(プロフ) - さちさんコメントありがとうございます!これからも定期的に更新していくのでよろしくお願いします! (2019年8月8日 14時) (レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年8月8日 14時) (レス) id: 02606fd336 (このIDを非表示/違反報告)
momoryu(プロフ) - ベルモットさんありがとうございます!初コメントで感動してます。これからもちまちま更新していくので見守っていただけたら嬉しいです。 (2019年6月24日 19時) (レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 読みました。夢主人公が黒の組織絡みだったり、好みの小説でした (2019年6月24日 15時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:momoryu | 作成日時:2019年6月17日 10時

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