はじまり 6 ページ7
「出来れば返事は今欲しいんだが……」
そう言われ、アイラは頭の中で思考を駆け巡らせる。
突然の事だ。死のうとしたら告白みたいな事を言われたのだから。
しかしアイラには返事をする前にやっぱり確認したいことがあった。
「その……意味が、分からない。それは、恋愛的な意味……とか……」
勇気を出して聞いてみたが声が小さすぎて最後の方は声にならなかった。
チラリとバーボンを見るとキョトンとした顔をしていて、
その反応にアイラはやっぱり聞かなければ良かった、自分の考えすぎだったんだと恥ずかしくなり穴があったら入りたくなった。
「そう受け取ってくれて構わないよ。
僕は君が好きだからね」
「え……?」
予想外の答えに思わず固まる。
真っ赤な顔をして口を開けて固まっているアイラを見てバーボンは金魚みたい、と笑う。
「ちょっと待ってて」
バーボンはそう言い、ベンチを立って離れていった。
(バーボン……か……)
アイラの知る情報だと、バーボンは二年前に組織に入ってきてもの凄い速さでコードネームを貰った実力者らしい。
ウイスキーのコードネーム持ちはアイラ含めて四人居たが、バーボン以外はあまり知らないのだ。
アイラを除いたウイスキー三人は良く一緒に任務をしていた事をベルモットから聞いたのを思い出す。
(まさかあの三人がね……)
どうしたらいいものか。
アイラはため息をついて肘を膝に乗せ、頬杖をつく。
そもそもバーボンが何を企んでいるか分からない。私が14歳だということを忘れてはいないだろうか。
それ以前にもしかしたらNOと言えば殺されるかもしれない。
『パシャ』
思考を駆け巡らせていると何処からかシャッター音が聞こえた。
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momoryu(プロフ) - さちさん、コメントありがとうございます!ちまちま頑張って続けていくのでよろしくお願いします。 (2019年8月8日 6時) (レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続編も期待大です。よろしくお願いします。 (2019年8月8日 3時) (レス) id: 02606fd336 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:momoryu | 作成日時:2018年11月7日 9時