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デート 20 ページ21

「『もう一つのもっと大きな花火の在処のヒントを…表示するのは爆発三秒前…健闘を祈る…』
これがたった今表示された言葉だ」


松田がそのまま通話をしているのを聞きながらAは表示された文章を一文字も漏らさずにメールに打ち込み、今松田が通話相手に“どこかの病院にあるはずだ”と言っていたのでそれも打ち込んで零に送った。

(残り四分……も無いか。間に合わなかったら一か八かこの人抱えて飛び降りるしかないな)

窓の外を見て高さを確認してると松田が通話が終わったのか床にドカッと座って煙草を吸い始めた。


「すまねえな嬢ちゃん巻き込んじまって……って突っ込んできたのはそっちか」


松田の雰囲気から察するに三秒前に出るヒントを教えてそのまま爆死するつもりだろう。

(やっぱり零の嫌な予感は当たってたんだ。この人は私がなんとかしないと……っていうか)

ゴンドラに思いっきり『禁煙禁止』って書いてあるけどAはあえて何も言わないことにした。


「お前名前は?」

「えっ、と……A」

「そうか。俺は松田陣平。ほんとはお前だけでも逃がしてやりたいんだけどな……。
ていうかお前どうやってここまで来たんだ。来た時みたいに降りれねーのか」

「はは……」


痛いところを突かれて苦笑いで受け流す。細かい事は考えていなかったのだ。
そうこうしてる間も時間は進んでる訳で。爆弾のカウントは一分を切っていた。

松田は携帯を手に持ち、ヒントが表示されるのをじっと待つ。
Aは緊張で心臓がバクバクなるのを感じながらどうやって降りようか考える。

爆発まで残り三十秒。
お互いがそれぞれの事に集中し、ゴンドラの中が静寂に包まれている時。

Aのスマホが鳴った。


「!!」


慌ててAはスマホを取り出す。

(心臓止まるかと思った…)

電話の相手は勿論零で。
迷わず通話ボタンを押すと、「大丈夫か!!?A!???」と怒鳴られて思わずスマホから耳を離す。


「だ、だいじょうぶ」


今ので余計に鼓動が早くなったので抑えながら返事をすると「大丈夫なわけないだろ!?」とまた怒鳴られ、松田に電話を変われ。と言われた。

零に二回も怒鳴られ、しょんぼりしながら無言でスマホを松田に渡すと松田は不思議そうにもしもし?と電話に出た。


「降谷!?お前今まで何処で何をしてたんだよ!皆心配してたんだぞ!?
……あ?あぁ………それは本当なんだろうな?………分かった、信じるぞ」

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momoryu(プロフ) - さちさん、コメントありがとうございます!ちまちま頑張って続けていくのでよろしくお願いします。 (2019年8月8日 6時) (レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続編も期待大です。よろしくお願いします。 (2019年8月8日 3時) (レス) id: 02606fd336 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:momoryu | 作成日時:2018年11月7日 9時

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