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はじまり 15 ページ16

「で、書けたか?」

「あ、ここって……」


書類の話に戻ったのでAは持ってたボールペンで名前を書くところを指す。


「あぁ、漢字が分からなかったか?
雨が降る“降”に(たに)だ」

「あ、そう……」


(苗字は降谷で決定だったのね……)

やっぱりこの人こう見えてロリ〇ン……そっち系だったのかな、と心の中で引きつつも名前を記入して紙を渡す。


「うん、完璧だ。ついでに偽名用の戸籍も作っておくよ。
そして、これで正式に僕の協力者になった。これからよろしくな」

「うん」


そして二人で硬い握手をした。






その後、これから一緒に住むにあたってAは色々な約束をさせられた。


・ご飯は基本的に零が作るのでいらない時は連絡すること
・外では『AA』で名乗ること
・組織で気になる情報を手に入れたらすぐに知らせること
・この家は誰にも教えないこと
・組織では今までのように接すること

などなど。
組織やら仕事やらで家を空ける事が多い零とこまめに連絡がとれるようにプライベート用のスマホも貰った。

そして来週に二人でショッピングモールに行き足りないものを買う事になった。







「明日ちょっと研究所に行ってくるね」


一緒に住み始めて二日。
零は一日警察庁に行っていたが、晩に帰ってきた。


「何か用事か?」

「一か月に一回の検査ついでにシェリーに会いに……それと会えたらジンにも」

「分かった。
あ、そうだ。ライに会ったことはあるか!?」

「え、なに」


急に肩をガシッと掴まれてビックリする。


「俺の予想だとあいつもノックな気がするんだ……。
だからあいつには気をつけた方がいい。会ってもなるべく距離を取るように」

「二人の不仲説って本当だったの…?」

「なんだそれ」

「組織で話題になってる。それと、ライはノックで合ってるよ。FBIからのね。会ったことはないけど」

「FBI!?そうかなるほど……ってそれも知ってたのか…」






と、昨日会話したことが今脳内で再生された。

事は五分前。Aは研究所で検査をしてシェリーこと志保ちゃんとおしゃべりして、ジンはいなかったがその代わり用意してくれてたティラミスを味わいながら食べていた時。


「……君がアイラか?」


昨日会話に出たライが目の前に現れたのだ。
何しに来たんだ、そして何故名前を知ってる。と突っ込みたい欲を抑える。


「………そうだけど」


とAは極力目を合わせないように素直に答えた。

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momoryu(プロフ) - さちさん、コメントありがとうございます!ちまちま頑張って続けていくのでよろしくお願いします。 (2019年8月8日 6時) (レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続編も期待大です。よろしくお願いします。 (2019年8月8日 3時) (レス) id: 02606fd336 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:momoryu | 作成日時:2018年11月7日 9時

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