ホストだって恋をする。

お家 ページ7

Aside









冷たくなった鍵穴に、

金属音を鳴らしながら鍵をさしこむ。





ガチャッと音を立ててドアが開き、

マンションの一室に入る。






私はそのままベッドにダイブした。







A「山田、涼介さん…。

面白い人だなあ…。」







今思ったら、

私が他の人に興味を持ったのは

これが初めてかもしれない。







服から少し香る

山田さんの香水のにおい。





それが、さっきの時間を

呼び戻した。






A「また来てって言ってたけど…。

どうせ、行かなくても、

気にしないでしょ…。」






私のことなんて、どうせすぐ

忘れるんだから。





今日は、あのお店に行って、

山田さんっていう人に少し興味を

持った。


それだけ。





あくまでも、私の一方的な思い出。







友達でもない人なんだから。





私もすぐに忘れるんだから…。






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