佐野先生に恋をしました。 (ページ25)

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☆ ページ25

隼｢ねぇA。｣

『なにー？』

隼｢さっきなんて言おうとしたの？｣

『ううん。なんでもない！忘れて！』

忘れてって。すっごい気になるんだけど。

隼｢そんなに言えないこと？｣

『あたりまえじゃん！』

そう言って焦っているA。

そんなに言えないことか。

まさかとは思うけど告白しようとしてたとかないよね。

『隼ってさ好きな子いるの？』

いきなり聞いてきたからびっくりした。

隼｢うん、いるよ。｣

『え？！だれだれ？』

Aはすごいしつこく聞いてくる。

お前だよって言えないよ。さすがに。

『ねー！誰なのって！』

Aは俺の顔を覗き込んで聞いてくる。

隼｢言わねーよ。｣

『えー！ケチ！』

って拗ねている。

こういうとこホントに可愛いよな。

俺の彼女になってくれればいいのに。

『じゃあさ私の好きな人知ってる？』

まぁ予想はついてたけどちゃんとAの口から聞きたかった。

隼｢知らない。｣

『じゃあ知りたい？』

隼｢うん｣

『いいよ！教えてあげる！』

本当はあんま知りたくなかったけどなんとなく聞きたかった。

でもこんなサラッと自分の好きな人を他の人に言えるのには凄いなって思った。

さすがA。

『佐野先生。』ﾎﾞｿｯ

急に声小さく言うから聞こえなかったからもう一度聞いた。

『佐野先生が好き。』

隼｢やっぱり。｣

『、、え？知ってたの？』

隼｢薄々きづいてた。態度とかすっごい出てるし。｣

『えーどうしよ。バレないといいんだけど。』

隼｢バレバレだから笑｣

『ウソでしょー。』

でも先生好きになっても辛いことばっかだし楽しくないよって言ったらAは少し黙ってしまった。

やっべ。なんか余計なこと言っちゃった。

一応Aに謝ると寂しそうに｢大丈夫。｣って言う。

やっぱ余計なこと言っちゃった。最悪。

でも好きな人の恋応援してあげないとな。

俺は素直に受け止めた。

好きな人に片想いして好きな人の片想いを応援する。

これって結構辛い。