舞い上がる【鬼滅の刃】2

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炭『うわぁ、豪華な食事だ、すごいなA！』

善『こんな短時間で…！？』

伊『全部俺様のものだ！！』

善『おい！俺のだ！！』

すぐに凄い勢いで食べ始める2人に
私は思わず笑みを漏らす。

「伊之助くん、ゆっくり食べて？
　まだまだいっぱいあるからね」

伊之助の頬についたご飯粒を
指先で取る。


伊『ほ、ホワホワさせんじゃねえ！』

「…ホワホワ？」

炭『あー…褒め言葉だと思ってくれるといいかな』

善『Aちゃん、俺のも取って〜』

炭『善逸！自分で取れるだろう！』

善『可愛い女の子に取ってもらうために
　 米粒は生きてるんだよぉぉぉお』

「はいはい、取ってあげるね」

善『幸せぇぇぇえ』

伊『おい！おかわり！！』

「いい食べっぷり、気持ちいい！」

差し出されたお茶碗を取ると、
山盛りにして伊之助の所に戻す。


伊『毎日食ってやってもいいぜ！』

炭『ごめんな、A。Aも食べたらどうだ？』

「さっき味見いっぱいしたから大丈夫。
　炭治郎くん、おかわりは？」

炭『ん、ありがとう、貰うよ』


こうして沢山作った夕飯は、
あっという間に綺麗になった。

洗い物はしてくれるとのことで、
私は湯浴みをしていた。

柱の皆は今日も無事かな…？

湯浴みを終わらせると、
置いておいた石を持つ。

「お父さん、みんなは無事？」

(大丈夫、全員無事だよ)

「そう、良かった…」


石を全員が持っているおかげで、
安否が確認できる。
それだけでも安心して夜を過ごせる。

私は寝室へと向かった。

「…あれ？炭治郎くん、起きてたの？」


炭『ん？ああ、Aが来てから寝ようと思って』

「ごめんね、眠たかったよね」


間に敷いてある布団に入ると、
申し訳なさそうに眉を下げる。


炭『全然大丈夫だよ。Aもゆっくり休んで。
　 おやすみなさい』


「ありがとう、おやすみなさい」


こうして、私は３人の寝息を聞いて
1人じゃないと実感すると深い眠りについた。



次の日の朝。



炭『……！！』


炭治郎は左腕に感じる温もりで起きる。

隣の布団で寝ていたAが
なぜか腕に抱きついている。


炭(…これは、一体…！)


動揺しながら隣を見ると、
気持ちよさそうに寝ているその姿に
起こすことに罪悪感が湧いた。

炭(まずい、今柱の人が帰ってきたら…！)



そう思った瞬間、
寝床の扉が勢いよく開いた。




不『…風の呼吸…』



炭『ちょっと待ってください誤解です！！』



炭治郎の悲鳴が屋敷に響き渡った。

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